Record China 2008年6月21日(土) 19時47分
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6月18日、「受験を控えた娘を動揺させてはいけない」という思いから、大地震による父親の死を隠すために、父親の口調を真似た携帯メールを娘に送り続けた母親の存在が明らかになった。 写真は北川チャン族自治県の被災地。
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2008年6月18日、「大学受験を控えた娘を動揺させてはいけない」という思いから、大地震による父親の死を隠すために、父親の口調を真似た携帯メールを娘に送り続けた母親の存在が明らかになった。受験を終え、真実を知った娘はその時…。揚子晩報が伝えた。
【その他の写真】
江蘇省の陳素文(チェン・スーウェン)の夫・載林(ダイ・リン)さんは、5月上旬からセメント工事の専門家として四川省北川県入りしており、12日に発生した大地震で命を落としてしまう。被災地入りした妻の陳さんがビルの廃墟で夫を発見したが、すでに手遅れに。傷心の陳さんはその時見つけた夫の携帯電話を握りしめ帰路に着いた。
「お父さんに会いたい。昨日、夢にお父さんが出てきたわ」
夫の携帯に娘・戴騁(ダイ・チョン)からメールが届いたのはそんな時だった。メールを見た陳さんは「娘を動揺させないよう夫の死は伝えない」と心に決めた。夫の夢は娘を北京の外国語大学に進学させることだったからだ。その夢を叶えるために陳さんは、夫の口調を真似て「お父さんは地震で大腿を怪我して入院している。でも、北川からお前の幸せを祈っている」と返信した。
陳さんはその後も娘をごまかすために、「お父さんは入院しているからメールしか送れないのよ」と繰り返し言い聞かせ、毎日2本のメールを送った。受験前夜の最後のメールでは「気を楽にして自分の力を発揮するように」と激励した。
受験が終わり、担任から父親の死を告げられた戴騁は母親の腕の中で激しく泣いたが、2時間後にはすべてを悟り、泣くのを止め、すっかり弱り切った母親を慰め始めたという。(翻訳・編集/汪葉月)
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