トランプ大統領アジア歴訪、「支点」は訪中―中国メディア

人民網日本語版    2017年11月7日(火) 9時0分

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米国のトランプ大統領が5日、就任後初のアジア歴訪を始めた。日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンを訪問する。北京の米国大使館によると、米大統領による12日間ものアジア歴訪は1991年以降最長だ。

米国トランプ大統領が5日、就任後初のアジア歴訪を始めた。日本、韓国、中国、ベトナム、フィリピンを訪問する。中国青年報が伝えた。

■米中関係の位置付け

今回の歴訪の「支点」は8〜10日の訪中だ。世界が認めるように世界権力の中心がアジアへとシフトする中、「中国は平和的発展の道を堅持し、人類運命共同体の構築を後押しする」との厳粛な約束を習近平国家主席が重ねて表明する中、米中が新型の大国関係をどう構築するかは、アジア及び世界に重大な影響を与える。

米中の新型の大国関係の基調をどう定めるかについて、トランプ政権の態度は一貫して曖昧だ。現在までトランプ大統領本人も、ティラーソン国務長官も、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)も、米中関係の位置付けを正式に示していない。ただ、ティラーソン国務長官は今年3月の訪中時、意外にも、米中の新型の大国関係の核心である「非衝突・非対立、相互尊重、協力・ウィンウィン」の原則への同意を公に表明した。だがその後、トランプ大統領及び米政府から、これに続く発言はない。

中国は世界の中心にかつてないほど近づいている。現在世界の中心にある米国との間に戦略面の誤判を生じ、「トゥキディデスの罠」にかかることを避けるには、首脳対話制度が極めて重要だ。トランプ大統領就任以来、習主席とトランプ大統領はマールアラーゴとハンブルクで2回直接会談し、電話会談を8回行った。崔天凱駐米大使は、両国首脳の直接対話によって「双方間に存在しうるいくつかの誤解を解き、溝を効果的に管理・コントロールし、互恵協力を力強く推し進める」ことができると考える。

両首脳のこれまでの会談や対話では、「協力」がキーワードとなった。トランプ大統領は10月25日に習主席と電話会談した際、「近く行う私の中国公式訪問について米国民は熱く議論している。私は習主席と北京で会い、米中協力の強化及び関心を共有する国際・地域問題について十分な意見交換をすることを待ち望んでいる」と表明した。

トランプ大統領の訪中では、米中の大国間関係の位置付け以外に、朝鮮問題も注目される。朝鮮の核・ミサイル技術の「急速な発展」を受けて、すでに米国は「戦略的忍耐」を失った。朝鮮核問題はすでにアジアの安全を脅かす最も危険な爆発点となっている。

朝鮮半島の非核化及び平和・安定実現という目標において、米中双方は一致している。だが米側は終始「朝鮮責任論」、さらには「中国責任論」を堅持し、中国側の示した「相互停止」提案及び「6カ国協議」再開と朝鮮半島平和メカニズム構築の「デュアル・トラック」アプローチを拒否し、北朝鮮に「極限の圧力」を加え、北朝鮮と往来のある実体や個人に対して「管轄権の域外適用」と一方的制裁を無差別に実施している。現時点で見て、さらには予測可能な未来において、米国のこの政策は実際的成果を余り得ない。実務的で、衝突の「導火線」を徐々に抜く対朝戦略を中国側といかに探るか。トランプ大統領の政治的知恵が試されている。(提供/人民網日本語版・編集/NA)

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