人民網日本語版 2017年11月8日(水) 6時20分
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世界最大級のメガバンク・HSBCが最近発表した「世界移住者調査」によると、移住先でのキャリアアップの分野で、中国は米国に次ぐ2位になっている。写真は上海。
世界最大級のメガバンク・HSBCが最近発表した「世界移住者調査」によると、移住先でのキャリアアップの分野で、中国は米国に次ぐ2位になっている。
同調査では、海外移住している回答者に、経済状況や生活状況などを聞いた。今年度の同調査は150以上の国や地域に住む移住者約2万7500人を対象に実施された。
回答者の7割は「中国に移住したのはキャリアアップの前途が明るいから」と回答し、同回答は前年同期比で16ポイント上昇、「米国でのキャリアアップに期待している」の割合を上回った。
中国に移住している回答者の半数が、「移住して以降、キャリアアップの機会が増え、新しいスキルを身につけた」と答え、55%が「可処分所得が移住前より増えた」と答えた。
業界別に見ると、中国に移住している外国人のうち、教育業に携わっている人が最も多く、約3分の1。以下、サービス業、金融業と続く。
中国でソフトウェアエンジニアをしているJayanthさんは、「中国を選んだのは、お金をたくさん稼げるから」と話した。
Jayanthさんはインド出身で、「自国と比べると、中国で働く方が収入が多いだけでなく、キャリアアップの前途は明るく、生活関連のサービスやインフラなども進んでいる。中国の公共資源は豊富で、他の人と取り合いをする必要はない。中国での仕事経験があれば、インドに帰ってからも、ビジネスチャンスがたくさんある」と話す。
中国の急速な発展により、発展途上国の人材や欧米の先進国の人材が中国に集まるようになっている。
上海でメディア関係の仕事をしている英国人Dominic Morganさんは、「初めて来た時に、中国の発展にとても驚いた。大学卒業後は中国で1年英語の教師をし、その後ロンドンに戻って引き続き勉強して、好きな中国にまだ戻ってきた」という。
そして、 「中国は今後、世界で最も重要な国、最も重要な市場になり、中国企業は国外でも一層強大になるだろう。中国で生活したり、仕事をしたりしたことがあり、中国語を話せる人は、英国でも重宝される。僕が大学院を卒業した時、英国はちょうど不景気で、仕事を探す際に、中国で働いた経験がとても役に立った」と話した。
また、「中国で働くのがとても好き。中国の会社で働いていると、外国人ということもあり、いろんなおもしろい仕事をさせてもらえる。そして、外国人のスキルや視点を会社に提供することができる。例えば、今している仕事の対象者は外国の読者。今までしたこともないような仕事をよく割り当てられる。ほとんどの外国人は、中国に来てからの収入が自国の時より多いというわけではないが、生活費はロンドンよりかなり安いし、人生経験も豊富になった」と続けた。
今回の調査では海外に移住している中国人も調査対象となった。調査によると、海外で暮らす中国人の年収は約8万ドル(約912万円)と、世界の移住者の平均年収10万ドル(約1140万円)をわずかに下回った。調査に答えた中国人は主に欧米の先進国やアジアの金融センターなどで暮らしており、うち、英国が25%、米国が13%を占めた。移住の目的は主に勉強で、9割以上が18-54歳の間だ。
上海張江平台経済研究院の陳■院長(■は火へんに韋)は、「国という観点から見ると、中国の国際化が進むにつれて、留学生の帰国ブームが巻き起こっており、中国に来る日本人、米国人、韓国人などの外国人も増えている」と分析した。
そして、「これは、中国の発展が一定の段階に達して、先進国との差が縮まっているから。特に、北京、上海などの一線都市は、ソフトウェア・ハードウェアの環境が向上し、外国人に提供する仕事も増えている。グリーンカード制度、内国民待遇など、中国の政策環境も継続的に改善している。また、中国と西洋の文化が融合し、中国の包容力が一層高まっている。中国は現在、外国人を迎える面でターニングポイントを迎え、その速度は加速していると言えるだろう」との見方を示した。
実際に、中国に来ることを選ぶ外国人が増加している。国際的大都市である上海を例にすると、そこには多くの外国人が集まっている。今年上半期の時点で、上海には中国政府の外国人のハイレベル人材を誘致することを目的とした「千人計画」で選出された外国人が896人いる。また、上海に留学し、起業した人も14万人以上おり、上海に住んでいる外国人専門家は9万3000人いる。
陳院長は、「上海を例にすると、外国人の招へいは大きく三段階に分けることができる。まず、多国籍企業が進出してきた際に来た外国人。多国籍企業が増えると、社会の仲介サービスも進出してきた。その後、上海は、国際経済センター、国際金融センター、国際運輸センター、国際貿易センターの世界に照準を合わせた4つのセンターの構築を目指し、多くの人材を集めた。現在は、3段階目で、海外に留学した中国人の帰国に伴って外国人が中国に来ている。中国に帰国して起業する留学生が海外の仲間を連れてくるのだ。つまり、中国の魅力が増しているということ」と分析した。
そして、「上海は現在、『首席科学者研究室』を設置して、国際人材を招へいすることを検討している。外国人人材のためにそのようなプラットフォームを構築することで、外国人の中国での仕事をサポートし、国内事務を専門に担当し、専門家が研究に集中できるようにする。そして、首席科学者のチームを対象にした戸籍、住宅、子供の入学などに関する政策を実施し、上海で働きやすい、起業しやすい環境を作る計画」という。(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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