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文在寅政権の日韓慰安婦合意検証、今月中にも結論?「国民納得させ、対日外交を損なわない範囲に苦心」と韓国紙

Record China    2017年12月9日(土) 14時10分

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慰安婦に関する日韓合意の検証を進めている文在寅政権の作業チームは今月中にも結論を出す見通しだ。韓国紙は「国民を納得させる一方で、対日外交を大きく損なわない範囲を探るために苦心」と伝えている。写真は韓国の慰安婦歴史館。

2017年12月8日、韓国内で不満が渦巻く15年12月の日本との従軍慰安婦に関する合意。文在寅政権の発足後、合意の検証作業を進めているタスクフォース(TF)は今月中にも結論を出す見通しだ。韓国紙は「合意に否定的世論の多い国民を納得させる一方で、対日外交を大きく損なわない範囲を探るために苦心」と伝えている。

日韓両国政府は15年12月28日、懸案だった慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決させること」で合意。公式な合意文書は交わされていないが、岸田文雄外相と朴槿恵政権の尹炳世外相(いずれも当時)が共同記者会見で、「安倍晋三首相が日本国首相として心からおわびと反省の気持ちを表明する」「韓国政府が設立する財団に日本政府が10億円を供出し、名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行う」などを明らかにした。

これに対し、韓国内では元慰安婦の支援団体や野党などから批判が噴出。今年5月に就任した文在寅大統領は選挙中の公約に沿って合意の検証作業に着手し、左派系のハンギョレ新聞の論説室長などを務めた呉泰奎氏をトップに日韓関係、国際政治、国際法や人権問題などの民間の専門家9人で構成される康京和外相直属のTFを7月末に設置していた。

韓国メディアによると、TF は合意に関連した外務省の極秘文書を閲覧する一方、合意当事者から聴取を進めている。検証の対象は▼被害者の意見を十分に聞いたか▼日本の法的責任をなぜ明記できなかったか▼「最終的・不可逆的解決」という文言が入れられた背景は何か▼日本政府の拠出金10億円という金額は誰が先に提案していつ確定したか―などとされる。

中央日報は「TFは合意から2年の12月28日前に結果を出す方針を固めた」と報道。韓国政府関係者の話として「慰安婦合意に対して否定的世論の多い国民を納得させる結果を出す一方で、対日外交を大きく損なわない範囲を探るために苦心しているようだ。矛先を日本に向ければ対日関係は大きく悪化するだろう」と伝えている。

15年12月の合意の際、尹外相が撤去に向け「関連団体との協議等を通じて解決に努力する」と表明したソウルの日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像はそのままで、昨年12月には釜山の日本総領事館前にも新たな少女像が設置された。日本政府はこれに抗議して駐韓大使や釜山総領事を一時召還した。

北朝鮮問題で日韓の連携が欠かせない中、TFの結論によっては両国関係が「冬の時代」に再突入する恐れもある。中央日報は「文在寅政府はこれまで対日外交政策で、慰安婦など歴史問題が他の分野全体に悪影響を及ぼさないように分離して対応する『ツートラック』戦略を打ち出したが、具体的な内容は示されていない。そのほとんどはTFの結果発表後に先送りしている状態だ」と憂慮している。(編集/日向)

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