07年の都市と農村の収入格差、過去30年で最大に―中国

Record China    2008年8月30日(土) 13時12分

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28日、07年の農民と都市住民との収入格差が過去30年間で最大となったことが分かった。写真は08年7月、4か月分の未払い給料を受け取る福州市で働く出稼ぎ労働者。

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2008年8月28日、中国農業部の孫政才(スン・ジョンツァイ)部長は全国人民代表大会常務委員会で、ここ数年農民の収入増が著しいものの、都市住民との収入格差は広がり続けており、07年は過去30年間で最大となったことを明らかにした。「中国青年報」が伝えた。

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2007年の農民1人当たりの純収入は前年比9.5%増加し、1985年以来最高となった。しかし一方で、都市との収入比は3.33対1、金額の差は9646元(約14万4700円)となり、1978年の改革開放政策の開始以来、格差が最大に広がった1年でもあった。

収入差拡大の原因には、農民の収入の基礎ベースが低いこと、および農民の収入増の速度よりも国民経済の成長速度と都市住民の収入増の速度が速いこと、などが挙げられている。

一方、好調な収入状況にも陰りが見え始めてきている。今年に入り鉄鋼業界などでは体力のない企業の淘汰が進んでいる。また、エネルギーや原材料の値上がり、人民元高などがコスト増の原因となり、東部沿海地区の輸出企業では生産規模の縮小に追い込まれている所も多く、出稼ぎ農民の就業機会が減ってきている。政府の調査によると、上半期の全国の出稼ぎ労働力人口は前年同期比5.8%増だが、伸び率は同2.3ポイント縮小しているという。

こうした現状を踏まえ、孫部長は「農民の増収に関し、不確定要素が増えて来ている」と収入増維持が難しくなりつつあるとの見解を示した。(翻訳・編集/HA)

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