世界3大料理のひとつにも数えられる中華料理。広大な国土に無数に存在する料理の数々はグルメを自認する中国人ですら、一生かけても食べきれないほどである。この特集では国民的に愛され、日常の食卓に頻繁に登場する彼らの大好物を特集する。第3回は、四川の家庭料理が全国区の人気に拡大した「四川風肉細切り炒め」。人民日報(電子版)の編集。

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「四川風肉細切り炒め」、中国語で「魚香肉絲(ユーシアンロウスー)」は、内陸に位置する美食の郷・四川省で誕生した家庭料理の名菜。 魚介類に恵まれない彼の地の人々が、なんとか海の風味を再現しようと編み出した「魚香」という調理法を用いている。豚肉の細切りにきくらげやたけのこ、ピーマンを炒めあわせ、甘酸っぱく、またほんのりとピリ辛く仕上げたおかずである。

その「魚香」風味のキーとなるのが「泡椒(パオジアオ)」と呼ばれる唐辛子の漬物。さわやかな唐辛子の香りと刺激的な辛味、漬物の酸味と塩気、うま味をあわせ持ち、それが具材にしみこんで深い味わいをかもし出す。一度食べたら病みつきになる味だ。(翻訳・編集/愛玉)