2008年10月20日、雑誌・瞭望東方週刊は浙江省温州市鹿城区の楊湘洪（ヤン・シアンホン）区委書記がフランス視察旅行に出かけたきり帰国していないと報じた。汚職摘発を逃れるための海外逃亡とのうわさもあがっている。

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楊委書記は1956年生まれ。温州市出身。任官以来ずっと同市でキャリアを積み、2004年に現職に就いた。先日、温州市の企業家らとフランス視察旅行に出向いたが、フランス在住の娘に会うとして一行と分かれた後、病気になったとしてフランスで療養を続けているという。

もっとも温州市政府からは正式な発表はなく、すべては伝聞の域を出ない。一緒に視察旅行に出かけた企業家らにはかん口令が敷かれているという。逝江省では04年に楊秀珠（ヤン・シュウジュウ）建設庁副庁長が汚職により不正蓄財した後、アメリカに逃亡する事件が起きている。汚職官僚が海外で悠々自適のセカンドライフを送るという事態は中国国民に大きな衝撃を与えた。楊書記の視察旅行は04年の再現との指摘もある。（翻訳・編集/KT）