2008年10月23日、米短波ラジオ放送局ボイス・オブ・アメリカ（VOA）の中国語版は、米国発の金融危機で大きな打撃を受けた中国の広東省が、危機を乗り越えるべく奮闘している様子を伝えた。

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貿易依存度が高い広東省は、今回の世界的な金融危機で大手の製造工場が相次いで閉鎖するなど、深刻な事態に陥っている。広東省の失速は中国全体の経済に影響し、今年1月〜9月における中国の輸出成長幅は4．8ポイント下落、広東省は13．5ポイントもの下落を記録し、繊維・服飾業の下落幅は53ポイントに上った。

だが、今回の危機から教訓を得た広東省では、再び這い上がるための措置も始まっている。万慶良（ワン・チンリアン）副省長は、外国人記者からの取材に対し「安定している欧米向けのほか、東欧、ロシア、南米など新興国家にも輸出先の幅を広げている。先月は、代表団が東欧4か国を訪問し、108億9000万元（約1600億円）もの商談を成立させて来た」と胸を張った。

万副省長はまた、省の財政から10億（約150億円）を拠出して中小企業の倒産を防いでいるほか、付加価値の高い製品の生産に切り替えるよう指導を始めているとも述べた。広東省では今後、ハイテク分野における国際競争力を向上させたいとしている。（翻訳・編集/NN）