2009年1月5日、中国の時事雑誌「瞭望」は、中国はデモなど群衆事件の多発期に入ったと指摘し、今年は金融危機の影響で深刻化する失業問題をどう乗り切るかがキーポイントになると論じた。

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世界的な金融危機のあおりで、中国では大学生の就職難がますます深刻化している。これに加え、労働集約型企業の相次ぐ倒産やリストラで帰省を余儀なくされた出稼ぎ労働者が、故郷に戻っても仕事がないという状況に置かれている。特に「80後」と呼ばれる80年代生まれの若い出稼ぎ労働者は農村に戻ることを嫌っており、「仕事がなくても都会にとどまりたい」と考える者が80％にも上ることが分かった。父親世代と違い、「理想は高いが忍耐力は弱い」タイプが多いのが特徴だという。記事は、「仕事にあぶれた若者の集団が街をぶらぶらするようになれば、治安に影響する」と指摘した。

中国では近年、自らの権利や利益を守るため、デモや暴動などの群衆行動を起こして政府の関心をひく事件が頻発し、マスコミも大々的に取り上げている。記事は、これら事件の背景に共通するのは「社会的矛盾の蓄積」であると分析。党や政府がこれらを「反政府行動」として強く弾圧すれば、官民の対立がさらに激化するだけだと指摘した（翻訳・編集/NN）