2009年3月5日付の東方早報によると、中国の09年の歳出予算が前年比22％増の7兆6000億元と過去最大に達する見通しとなった。

全国人民代表大会（全人代）の李肇星報道官は4日の記者会見で、09年の国防予算が前年実績比14．9％増の4806億元に上ることを明らかにした。同予算が同年の歳出予算の6．3％を占める見通しであることから判断すると、歳出規模は7兆6000億元に達する。

1月5日に開かれた全国財政活動会議で財政部が、09年の歳入予算を前年比8％増の6兆5720億元と発表したことも判断材料。中国の同年の財政赤字は9500億元に達するとされており、6兆5720億元の歳入規模から計算すると、歳出は7兆5200億元と7兆6000億元に近い数字となる。

上海財経大学・公共管理学院の胡怡建教授によれば、中国の1月の歳入は6131億6100万元と前年同月に比べ17．1％減少し、単月で04年以来の減少幅を記録した。うち中央財政が28％落ち込んだ。09年の赤字予算9500億元のうち、2000億元の地方債発行を除けば、ほとんどが中央財政の赤字となるともいわれている。

経済成長8％維持を目標に掲げる中国政府。金融危機を克服するための景気刺激策を貫徹すべく、思い切った歳出拡大に踏み出すことになる。（翻訳・編集/HI）