<金融危機>全世界の3分の1を生産する「バイオリン村」が深刻な打撃―北京市

Record China    2009年3月12日(木) 7時55分

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北京市郊外に、全世界で年間25万台製造されているバイオリンのうち実に3分の1を生産している「バイオリン村」があるという。しかし、このほどの世界的金融危機で、大規模な工場から家族経営規模の小さな工房までが深い打撃を受けている。

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2009年3月5日、北京市郊外の東高村鎮は、全世界で年間25万台製造されているバイオリンのうち実に3分の1を生産している「バイオリン村」だが、このほどの金融危機で、都市部以上の深い打撃を受けていると伝えられた。法制晩報の報道。

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村には大規模な工場が9軒。かろうじて経営を保つ1軒以外は生産停止に追い込まれたか、あるいはその危機に瀕している。家族経営規模の小さな工房に至っては、多くがすでに廃業しているという。

1988年に誕生した村で初めてのバイオリン工場・華東楽器公司は、東高村鎮でも最大のメーカーでもあるが、劉雲東(リウ・ユンドン)会長によると、金融危機後、注文数は3分の1に減少。従業員500人の食いぶちを何とか確保し、会社を維持するのがやっとだという。このほど、高齢の職人50人をやむなく解雇した。「しかし、彼らに世界の金融危機など知る由もないんだ。何の言われもなく、突如クビになったことに変わりはないよ」と劉会長は語る。

87年に工房を開いた個人経営者の劉来林(リウ・ライリン)さんは、これまで年間10万元(約140万円)以上の収入を得てきたが、世界的金融危機が叫ばれ出した昨年の下半期以降、ほぼ1件も注文がないという。「多くの顧客が外国人という中、彼らの購買力が下がってはどうしようもない。まして、バイオリンは生活必需品でもないから…」と肩を落とした。

一方で、あるバイオリン職人は「バイオリンにはまだ希望がある」と話す。謝国成(シエ・グオチョン)さんの12歳の娘は、両親が真心を込めて制作したバイオリンを弾き始めて8年ほどになる。村の小学校ではバイオリンは必修授業とされており、多くの児童が未来の名奏者を目指している。このほどの不況の影響で個人レッスンの月謝が払えなくなり、バイオリンをあきらめざるを得ない児童も多いようだが、謝さん一家は娘に一縷の望みをかけている。「新聞は、多くの労働者が金融危機で収入を絶たれたと書き立てる。でも、我々はそんな簡単にはダメにならないよ」と力強く語った。(翻訳・編集/愛玉)

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