<汚染粉ミルク>在庫30万トン以上、乳牛の処分問題も深刻に―中国

Record China    2009年4月4日(土) 11時7分

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3日、汚染粉ミルク事件の影響により、粉ミルクの在庫が少なくとも30万トン以上に膨らんでいる。関係者はこの状態が続けば再び大量の乳牛を処分して生産能力を圧縮せざるを得ないと危機感を抱いている。写真は江蘇省海安県の牧場。

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2009年4月3日、メラミン汚染粉ミルク事件発生以来、販売不振が続いている中国の乳製品業界では現在、粉ミルクの在庫が最低でも30万トン、市場価格で約50億元(約725億円)分にまで膨らんでいる。関係者はこの状態が続けば再び大量の乳牛を殺して生産能力を圧縮せざるを得ないと危機感を抱いている。21世紀経済報道が伝えた。

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中国乳業協会の王丁棉(ワン・ディンミエン)常務理事によると、汚染粉ミルク事件が発覚した08年9月以来、中国の国産粉ミルクは深刻な販売不振に陥り、08年11月の段階で在庫が30万トンに達した。その後の販売回復と、乳牛の処分による生産能力の圧縮により、在庫は10万トンまで減った。しかし現在、生産能力が縮小した状態にもかかわらず在庫が再び30万トン以上に積みあがっており、状況はさらに深刻になっているという。

粉ミルクの在庫増の原因は、乳製品全体の販売不振と関係が深い。原乳は日持ちしないため、業界では過剰な原乳を日持ちする粉ミルクの生産にまわし、原乳の廃棄を回避してきた。しかし、外国産粉ミルクの値下りなどで再び販売不振に陥り、在庫が急増した。

寧夏回族自治区では、昨年末に37万頭いた乳牛を生産調整のため強制的に減らした結果、現在は25万頭にまで激減しているという。王常務理事は「これ以上の乳牛処分は中国乳製品業界のさらなる悪化を招く」と危機感を表明し、政府による救済策に望みを託している。(翻訳・編集/HA)

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