Record China 2009年5月7日(木) 14時28分
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幼いころ、私は母に手を引かれて育った。どこへ行くにも手をつなぐ。道路を横切る時や人混みでは、ぎゅっと握る。私を見失わないように。母の手には、絶対的な安心感があった…。資料写真。
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幼いころ、私は母に手を引かれて育った。どこへ行くにも手をつなぐ。道路を横切る時や人混みでは、ぎゅっと握る。私を見失わないように。母の手には、絶対的な安心感があった。
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母と出かけるのが大好きだった子ども時代。散歩コースは家の周り。人が集まる市場には連れて行ってもらえなかった。「お土産買ってくるからね」がお約束。だけど、駄々をこねたこともある。母は必死になだめたが、最後は私の粘り勝ち。「お母さんから絶対に離れないでね」と渋々承諾してくれた。
市場に行くのはもちろん初めて。活気溢れる光景に目を奪われ、母の手が離れた隙にそっと抜け出した。夢中になっている間はとても楽しかった。しかし時間が経つに連れ、母の姿がみえないことに不安になった。「高いところから見渡せば、お母さんを探し出せる!!」。しばらくして、私の名前を呼びながら探し回る母をみつけた。目にいっぱい涙を浮かべていた。
大人になった今。私は東京で暮らしている。母も会いに来てくれる。道路を横切るにも、自動車の往来にも怯えてばかり。そんな母に「道路を横切る時は気をつけて。慌てないで」と言い聞かす。母は笑いながら頷く。痩せてシワだらけになった手を引くと、切なさがこみ上げる。私は、これからも母の手を引いて歩くだろう。かつて母が私にしてくれたように。(男性/東京在住/マスコミ関係)(翻訳・編集/SN)
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