中国系住民の誘拐事件が多発、“カネはあるが政治力は皆無”に付け込む?―フィリピン

Record China    2009年6月7日(日) 8時57分

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4日、フィリピンで中国系住民が誘拐される事件が多発していると伝えられた。写真はマニラ。

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2009年6月4日、フィリピンの華字紙「世界日報」によると、同国で中国系住民が誘拐される事件が多発している。荊楚網が伝えた。

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記事によれば、フィリピンのコタバト市の政府は今月1日、モロ・イスラム解放戦線(MILF)から分派したとされる誘拐組織「ペンタゴン」が5月31日早朝、拉致していた中国籍の女性1人を解放したが、その数時間後には別の中国系の女性1人を拉致したと発表した。

フィリピンでは中国系住民を狙った拉致事件が多発しており、2001年に中国系女性の誘拐人質殺害事件が起きたのをはじめ、裕福と見られている中国系住民を狙った同種の事件が多数発生している。2004年には24件、2005年には1〜8月に31件の拉致事件が起きており、とくに2005年は8月だけでも7件、子供5人を含む12人が人質として拉致される事件が発生した。

こうした状況に、現地に住む中国系住民は不安の色を隠せない。フィリピンには約100万人の中国系住民が暮らしているが、2004年の統計によると総人口に占める割合は1%程度で、政治的勢力としては皆無に等しく、中国系住民はフィリピンにとって単なる“財布”のような存在になっていることから、中国系住民の間では安全な生活を守るために中国系の政治的影響力を高める必要があるとの見方が増えているという。(翻訳・編集/岡田)

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