アパート5階から飛び降り自殺をはかった女性―湖南省婁底市

2006年10月17日の午前10時頃、湖南（こなん）省婁底（ロウディ）市にある市場の東門近くで、若い女性がアパート5階の窓から飛び降り自殺をしようとしている。たくさんの市民がこれを見て集まり、思いとどまるよう呼びかけた。

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黄緑色のTシャツにジーンズ姿のこの女性の表情は厳しく沈うつで、情緒がとても不安定なことが見てとれる。女性は窓の外に張り出した物干し竿の上に立ち、飛び降りる機会をうかがっている。報告を受けた区消防局の消防隊員が現場に駆けつけて、最悪の事態を防ぐために大型のエアクッションを設置した。

一方警官は現場の見物人に、ここを離れて救援活動のため場所を空けるよう求めた。女性の家族に連絡を取った救援隊は、消防用の長いはしごで家族の1人を近くまで運び、説得させた。しかし女性は決して安全な場所に戻ろうとはせず、身内の忠告に耳を傾ける様子は全くない。

万策尽きたかと思われた時、ある消防隊員が女性のいる場所に近い部屋に入り、女性が他の人と話して気をとられているうちに、部屋の中から抱きついて見事に救出した。様子を見守っていた人々の間から、熱烈な拍手がわきおこった。女性が助かったため、警察や消防隊は2時間近い救援活動の後でやっと肩の荷を下ろすことができた。その後女性は病院に送られて、健康診断が行われたという。

事情を知っている関係者の話によると、自殺しようとしていた女性は今年8月に結婚したばかりだった。しかしその夫が賭け事にはまり、多額の借金を作ってしまった。女性はそれに耐えられなかったため、自殺を企てたのだという。