人民網日本語版 2018年1月3日(水) 20時0分
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香港特別行政区政府財政司の陳茂波司長は先月31日、香港の2017年第1−3四半期の経済成長率は実質で3.9%に達したと発表した。通年では3.7%に達し、6年ぶりの高水準になる見通しだ。写真は「債券通」開通セレモニーを開催した香港証券取引所。
香港特別行政区政府財政司の陳茂波司長は先月31日、香港の2017年第1−3四半期の経済成長率は実質で3.9%に達したと発表した。通年では3.7%に達し、6年ぶりの高水準になる見通しだ。人民日報海外版が伝えた。
◆海外経済が回復
香港経済は2017年に予想を上回る上昇曲線を描いた。第1四半期の経済成長率(前年同期比)は4.3%、第2四半期は3.8%、第3四半期は3.6%となっている。
陳氏は昨年最後の日に、「世界経済全体が改善の流れを示している。米国・欧州・日本経済が着実に改善されており、中国本土も中高速成長を維持している。香港の2017年1−10月の輸出貨物量は6.5%増となり、2010年ぶりの伸び率となった。サービス輸出も改善が続いている」と指摘した。
中国本土の第1−3四半期の経済成長率は6.9%で、香港の対中輸出が目に見えて拡大した。香港経済学会の顧問を務める劉佩瓊氏は、「中国経済が安定を維持しつつ好転し、香港経済発展の力強い後ろ盾になっている」とした。
香港の金融業は2017年にさらに繁栄しており、金融サービス業が大きな利益を手にし、リテールバンキングだけでも第1−3四半期の税引前売上が13.9%増となった。
「一帯一路」(the Belt and Road)、粤港澳大湾区などの大型発展戦略の香港経済への支援力が、2017年に初歩的に顕在化した。今後は尽きることなき新たな動力を注ぎ続けるだろうとみられている。
◆内需拡大
香港を訪問する観光客の微増、住民の所得増などにより、香港の内需が2017年に大幅に拡大した。第3四半期の小売売上高は4.4%増となり、第2四半期の0.3%を大きく上回った。
香港の良好な雇用及び所得状況は、消費市場の力強い発展を支えている。最新の失業率は現在、20年ぶりの低水準となる3%まで下がっている。2017年は物価上昇のプレッシャーが和らぎ、伸び率が6年連続で低下した。通年の物価上昇率は約1.7%で、2016年の2.3%を下回った。
興味深いことに、好況により香港人の結婚にかける費用が拡大している。香港メディアが発表した2017年結婚消費調査結果によると、香港の新郎新婦の結婚支出は5年ぶりの高水準となる平均約33万元に達し、前年より1割増となった。
◆2018年は楽観的
学界とビジネス界は、2018年の香港経済を楽観視している。陳氏が指摘したように、香港には「一国二制度」という独特な強みがある。第19回党大会の報告では、改革深化の継続、革新発展推進という大きな方針が示された。一帯一路イニシアティブ、粤港澳大湾区の建設は、香港経済に大きなチャンスをもたらすとみられている。
香港は2018年において、国の政策の勢いに乗り、「スーパー仲介人」の役割を演じ続ける。香港投資推広署は2017年に、広東省とマカオの一部の企業・機関と共に、シアトル及びトロントで新市場を開拓した。国内企業をPRし、海外投資を促している。
また、香港はさらなる優遇税制を打ち出し、最良の経営環境の構築を続ける。さらに革新的な科学技術、スマート都市などの分野で新たな成長源を手にする。香港特別行政区政府はこのほど、香港スマート都市青写真を発表した。香港は2018年に人工知能(AI)、生物科学技術、スマート都市、金融科学技術という4大分野の進展を目指す。
世界金融センター資金調達額ランキングを見ると、香港証券取引所は2017年に3位をキープした。世界的な会計事務所のKPMGは、新経済企業の上場、上場改革に導入される新制度により、香港の2018年のIPO(新規上場株)資金調達額は5割以上増加し、2000億元(1元は約17.34円)以上に達すると予想した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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