Record China 2009年6月24日(水) 10時56分
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22日、レコードチャイナ・ライターによる個人ブログ「全人類の中国分析2」は、日中関係における問題の多くは、日中共通の「定義」欠如に起因すると指摘した。写真は中国の有名なネットアイドル・芙蓉姐姐(芙蓉姉さん)が愛国Tシャツを着て踊る姿。
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2009年6月22日、レコードチャイナ・ライターによる個人ブログ「全人類の中国分析2」は、日中関係における問題の多くは、日中共通の「定義」欠如に起因すると指摘した。
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以下は同ブログより。
■日中韓の若者の「愛国心」、中国が飛び抜けて高い=教育政策の差反映?―日本華字紙(レコードチャイナ22日配信)
日中韓の大学生を対象に行われた「青年期におけるナショナリズムとジェンダー意識に関する日中韓比較」という調査によると、中国人の「愛国心」は日本人や韓国人と比べ、飛び抜けて強く、「自国優越性」と「自国中心主義」も中国人が最も強く、ついで韓国、日本の順だったという。
はじめに、愛国心とは何か。この定義ができないから、議論がかみ合わない。また、愛国教育とは何か。分かっているようで分からない。ここまで掘り下げると収拾がつかなくなるかもしれないが、「中国人」とは誰のことか。私たちが習慣的に中国人と言っているのは、たいてい漢族のことだ。
定義をするという作業を経ないで議論をしてしまう。日中問題、日韓問題の多くが、ここに起因すると言っても過言ではないだろう。たとえば、日中の大学生を対象に、「軍国主義」とは何か、という質問をしたとする。恐らく中国人の多くが「戦時下の日本」あるいは「現代日本の右派勢力」と回答するだろうと思う。実際、私と妻が中国の大学で日本語教師をしていたとき、何十回とこの話題が学生との間に上ったが、軍国主義と日本は切り離された文脈で理解されたことはなかった。私は軍国主義を「軍事力をもって国力の第一義的要素とすること」だと理解している。そうなれば、戦時下の日本も軍国主義の汚名を免れることは難しいし、現代の中国も軍国主義である可能性が生じてくる。ちなみに、中国では軍国主義とは特別ことわらない限り「日本軍国主義」だと理解される。
同記事は、「日本の若者のナショナリズムは希薄だった」という調査結果を紹介しているが、何をもって日本の若者のナショナリズムが希薄だと断ずることができるのか。定義されない言葉の数々が、宙に浮かんで独り歩きしている印象がぬぐえない。共通の定義がなされない状況をさとく利用する術を心得ているのが中国人、あるいは韓国人であり、「だから話し合っても無駄だ」とあきらめているのが日本人なのかもしれないと思う。
格好をつけて、日本人として価値観のちがう人々と話し合うことを放棄するなら、日本人はその時点ですでに負けている。
■「全人類の中国分析2」は中国ニュースを材料に、情報を正しく解読することの大切さを伝える、あるレコードチャイナ・ライターのブログ。Livedoor Blogに掲載。
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