「人口超大国・中国」という地位をもたらした豊かな農業―世銀副総裁

Record China    2009年7月9日(木) 10時25分

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3日、世界銀行副総裁兼チーフエコノミストの林毅夫氏は、「なぜ中国は人口超大国であり続けるのか?」と題する論文を発表した。写真は江蘇省での米の収穫。

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2009年7月3日、世界銀行副総裁兼チーフエコノミストの林毅夫(リン・イーフー)氏は、「なぜ中国は人口超大国であり続けるのか?」と題する論文を発表した。解放日報が伝えた。

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同論文は、中国とヨーロッパの陸地面積はそれぞれ960万平方キロメートルと1040万平方キロメートルでほぼ同じだが、中国の総人口12億8000万人に対してヨーロッパは7億3000万人(04年)と、人口密度に開きがあることを指摘した。人口密度の高さは、中国に限らず、日本・韓国を含む東アジア諸国の特徴だという。

林氏は同論文で、東アジアの人口密度の高さの原因について2つの仮説を立てた。多産がよしとされる文化と、堕胎を制限する信仰風土だ。しかし文化・信仰の観点だけでは、中国東部の人口密度が中西部を大きく上回り、漢民族の人口密度が少数民族を上回る理由を説明できない。

同氏は、地域によって人口密度が異なるのは、1人の人間を養うのに必要な土地面積がそれぞれ異なるためだ、と指摘する。1人を養うために必要な土地面積が小さくなれば人口密度も自然と高くなる。中国の地形・気候は稲作に適しているが、1952年の統計によると1ムー(約667平方メートル)あたりの米と小麦の収穫量はそれぞれ161kgと49kgで、同じ作付面積で米は小麦の3倍以上とれるという。

また中国は明朝以降、1ムーあたり126kg収穫でき、どんな土地でも育つさつまいもと、90kg収穫できるとうもろこしの栽培を始めた。その結果、1人の人間が生存するための土地面積は小さくなり、収穫量の増加は食料価格の低下をもたらし、それまでの数千万人の人口は、一気に3億〜4億人にまで膨らんだという。(翻訳・編集/SN)

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