Record China 2009年8月14日(金) 12時5分
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09年8月、中国のコレクター・劉憲清さんはある悩みを抱えているという。所有するコレクションの一つ、数千年前に作られた太陽神の人形がなぜウルトラマンになってしまったのだろうか、と。写真は遼寧省の牛河梁紅山文化遺跡からの発掘物。
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2009年8月、中国のコレクター・劉憲清(リウ・シエンチン)さんはある悩みを抱えているという。所有する数千年前に作られた太陽神の人形がなぜウルトラマンになってしまったのだろうか、と。13日、人民日報海外版が伝えた。
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劉さんは他のコレクターに収蔵品を公開する交流会をたびたび開催しているが、ある時のこと、親に連れられてきた8歳の子どもが太陽神の人形を見るなり、「あ、ウルトラマンだ!」と声をあげたのだという。この太陽神の人形、紀元前4700年頃から紀元前2900年頃に現在の内モンゴル自治区で栄えた紅山文化の遺物、数千年前に作られた太陽神とウルトラマンがそっくりだなどということがあるのだろうか。
比べてみると確かに太陽神とウルトラマンはよく似ている。紅山文化が最初に発見されたのは内モンゴル自治区赤峰市にある紅山後遺跡、1930年代に日本人研究者が発掘した。当時の調査記録には人形が発見されたとの記載はないが、この時見つかった人形が日本にわたりウルトラマンの原型になった、劉さんはそう推測している。
もっともウルトラマンが紅山文化のパクリであるかどうかということ以上に重大な問題があるという。現在、中国のアニメ産業の影響力は小さく、ウルトラマンやドラえもんなど日本勢に完敗しているのが現状。それどころか、ディズニーの「ムーラン」や昨年大ヒットした「カンフー・パンダ」など中国の伝統を用いたアニメ作品が海外で制作され、中国で稼いでいる状況がある。
民族的要素に乏しいと批判されることも多い中国アニメだが、なぜ豊かな中国文化を利用しないのか。劉さんは太陽神・ウルトラマン事件はこうした問題を考える糸口になると話している。(翻訳・編集/KT)
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