これでいいの?「生態文明ランキング」=GDPとほぼ一致…―中国

Record China    2009年9月14日(月) 2時40分

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12日、北京科技報は、先月発表された「生態文明ランキング」に対する批判を紹介した。写真は四川省に作られた、中国初の「低炭素」村。さまざまな省エネの工夫がほどこされている。

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2009年9月12日、北京科技報は、先月発表された「生態文明ランキング」に対する批判を紹介した。環境保護を評価する基準のはずが、結局のところGDPの値によってランキングが決定されてしまっているという。

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8月17日、中国国家社会科学基金のプロジェクトチームは「生態文明ランキング」を発表した。トップとなったのは北京市。以下、上海市、広東省、浙江省など沿海部の省・市が上位を占めた。最悪レベルと判断されたのが内モンゴル自治区、貴州省、寧夏回族自治区、山西省(チベット自治区は調査から除外)。ほぼ省・市別のGDPランキングに即した結果となった。

問題はランキングの測定方法にあるという。評価値はGDPをエコロジカル・フットプリント(人間活動が環境に与える負荷を、資源の再生産および廃棄物の浄化に必要な面積として示した数値)で割ることで求められる。ゆえにGDPの多寡がランキングを決定づけているという。環境保護の評価基準は地方の業績評価を多様化する材料として期待されているが、GDPが全てを決めるとあって経済成長の無闇な追求を促してしまいかねない。

ある国連関係者は「生態文明」という中国独自のコンセプトは評価するべきとしつつも、GDPとエコロジカル・フットプリントという2項目だけではどうしても偏ってしまうため、国連の評価基準のように絶滅危惧種の比率、植物面積指数、温室効果ガス排出量、一人当たりエネルギー消費量など複数項目を組み合わせるべきだと提言した。(翻訳・編集/KT)

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