Record China 2009年11月9日(月) 8時53分
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7日、中国で例年より多くの重金属汚染による健康被害が報告されている。原因は産業廃棄物の違法投棄だという。写真は電気機器リサイクル業が主要産業となっている広東省汕頭市貴嶼鎮。
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2009年11月7日、中国紙・科学新聞によると、中国では近年、環境汚染による住民の健康被害が各地で頻繁に報告されている。今年に入ってからは例年より多くの被害が報告されており、「相次いで発生する深刻な汚染被害は、工業発展のかたわら置き去りにされていた、産業廃棄物など汚染物質の違法投棄によるものだ」と同紙は指摘した。
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今年6月、湖南省最大の河川・湘江で産業廃棄物の違法投棄によるクロム汚染が発生。さらに7月にも同じ湘江で化学工場の爆発による深刻なカドミウム汚染が発生した。陝西省では8月に多数の児童の血液中から基準値を大幅に超える鉛を検出したが、付近の製錬所がたれ流した鉛が原因だったという。
中国で発生している重金属汚染は枚挙に暇がない。四川省と貴州省にある水銀鉱山の採掘により烏江下流域では水銀汚染が拡大、吉林省の水源地になっている松花江でも同様だ。「非鉄金属の里」といわれている湖南省では、重金属の採掘や加工が盛んだが、これらの企業が排出する工業排水には毒性の強い重金属が多く含まれているという。
さらに世界中から集められた「電子ゴミ」も深刻な土壌汚染や水質汚染を引き起こしている。電子ゴミの回収と処理にあたるのは多くが家族で営む零細企業で、単に焼却するか酸性液に漬けるかの処理方法しか持たない。このため電子機器の部品に含まれる水銀や亜鉛、クロムやニッケルなどが大気や田畑、河川を汚染する結果になる。
こうした現状を重く見た国家環境保護部は「重金属汚染総合取締り法案」の年内成立を目指しているという。(翻訳・編集/本郷)
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