「化石貿易」が科学研究分野に脅威、目先の利益追って貴重な文化財が海外流出―中国

Record China    2009年11月10日(火) 1時19分

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8日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「化石貿易が中国の自然史研究を脅かしている」と題した社説で、中国国内で横行している化石の違法売買が、科学研究分野に重篤な脅威となっていることを伝えた。写真は遼寧省の四合屯古生物化石館所蔵の化石。

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2009年11月8日付の香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは「化石貿易が中国の自然史研究を脅かしている」と題した社説で、中国国内で横行している化石の違法売買が、科学研究分野に重篤な脅威となっていることを伝えた。環球時報の9日の報道。

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中国国内には先史時代の化石の宝庫として知られる地区が点在しているが、これらの貴重な化石は改革開放の波に乗って、金儲けのための貴重な商材と化した。例えば、遼寧省の貧しい農民らは、80年代に発見された保存状態良好な大量の化石群によって大きく潤うこととなった。富を求める農民と仲介輸出業者の暗躍によって、国内外の研究者や専門家らの努力もむなしく、これらは世界各地へと流出していくことになった。

こうした事態を受けて中国政府は5年前、「化石は国有の財産」としてこれを法規に明文化したが、これがかえって闇市場の拡大を促した。今年年初には、化石保護と密輸防止をさらに強化し、化石を各地方自治体が管理するという法案が出されたが、これは不法交易をさらに地下深くに潜らせるものにすぎないと研究者らは憂慮している。

ユネスコの推計によると、化石を含めた中国の文化財はおよそ160万点が海外に流出しているという。中には「国外における文化財の売買を一切禁じるべき」との声も聞かれるが、もしこれが立法化されても、腐敗した政府官員によってさらなる違法売買は続くかもしれない。そうなれば、これは民族の悲劇であり屈辱である。記事は最後に、一刻も早くこれらの貴重な化石を保護する法制度を整えるべきだと訴えている。(翻訳・編集/愛玉)

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