政府がレポート「中国は地球温暖化の被害国」、深刻な気象被害が頻発―中国

Record China    2009年11月20日(金) 21時24分

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18日、中国気象局などがまとめたレポートによると、中国の気温は100年で1.1℃上昇し、この影響で深刻な気象被害を受けているという。同レポートでは温室効果ガスの排出問題について、先進国の責任を指摘している。写真は安徽省内の石炭工場。

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2009年11月18日、中国青年報によると、中国科学技術部、中国気象局、中国科学院が共同でまとめた「第2回気候変動国家評価レポート」がこのほど完成した。同レポートによると、中国の気温は直近100年間で1.1℃上昇し、世界平均を大きく上回っており、この影響で深刻な気象被害を受けているという。

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この内容は、12日に開催された「省エネ・汚染物質排出削減と地球温暖化に関する高級フォーラム」で、中国気象局国家気候センターの丁一匯(ディン・イーホイ)研究員が同レポートの内容の一部として明らかにした。

丁研究員は「気象変動は中国の降水分布に大きな影響を与えた」とし、「西部および華南地区では降水量が増加、華北地区および東北部の大部分では降水量が減少し、南部では洪水、北部では干ばつの深刻な被害をもたらしている」と分析している。

また、レポートでは「中国は地球温暖化の被害国」としており、「地球温暖化によって中国の農業、水資源、生態系などが深刻な影響を受けているだけでなく、『三峡プロジェクト』や『南水北調(南方地域の豊富な水資源を渇水で悩む北方地域に運ぶプロジェクト)』などに代表される重要プロジェクトもこうした気候変動と関係がある」と結論づけている。

一方、温室効果ガスの排出問題について、同レポートでは「国民一人当たりの累計排出量」の基準採用を提案している。この基準は、これまでの温室効果ガス増加の大半が先進国によるものであり、先進国は歴史的責任を負うべきであるという観点に加え、公平に論ずるには総排出量でなく国民一人当たりの排出量で比較すべきとの観点に基づいている。同レポートによると、この基準で計算した場合、中国の温室効果ガスの排出量は、最大の排出国となる米国の23分の1になるという。(翻訳・編集/HA)

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