Record China 2010年1月16日(土) 13時5分
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15日、中国のメディアでジャーナリストとして活躍する加藤嘉一氏はブログで「鳩山首相は南京に行くのか否か」と題した記事を発表した。写真は南京大虐殺紀念館。
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2010年1月15日、日本の国費留学生として北京大学国際関係学院で学ぶかたわら、中国のメディアでジャーナリストとして活躍する加藤嘉一氏は自身の中国語ブログで「鳩山首相は南京に行くのか否か」と題した記事を発表した。以下はその要約。
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フランス紙・フィガロと読売新聞による1月6日の「鳩山首相の南京訪問」の関連報道は日本と中国で大きな話題となった。日本政府はこれを否定したが、日本の首相が中国の戦争被災地を訪問することはこれが初めてではない。97年には橋本龍太郎首相(当時)が瀋陽の9・18事変記念館を、01年には小泉純一郎首相(当時)が盧溝橋の中国人民抗日戦争記念館を訪れている。
鳩山首相は南京に行くのか行かないのか?私個人としては、時期は熟してきていると思う。それまで冷え切っていた日中関係が、07〜08年にかけての両国首脳の相互訪問によって、「破氷(氷を砕く旅)」「溶氷(氷を溶かす旅)」「迎春(春を迎える旅)」「暖春(暖かい春の旅)」と、両国の関係は基本的に回復している。昨年、日本では政権交代が実現したが、民主党政権は友好関係をさらに強固なものにするだろう。
一方、中国側から見れば、民主党は政権交代前から「靖国神社には参拝しない」「中国の内政には干渉しない」と表明しており、中国側が政権交代を機に歴史問題を一気に進めようと考えることは理解できる。特に、村山富市首相(当時)が95年に「村山談話」を発表した例でも見られるように、自民党政権でない時期に中国が歴史問題で何らかの突破口を探ろうとすることは理解しがたいわけでない。
2010年は日中両国にとって重要な時期になるだろう。鳩山首相の南京訪問が実現するかどうか、効果的なものであるかどうか、長期的に見て成功するかどうかは以下の3点がポイントになるだろう。
1.鳩山首相が南京を訪問し、たとえ謝罪したとしてもこれが終着点でなく、過程あるいはスタート地点であることを両国政府及び国民が共通の意識として持つこと。本当の「大和解」は両国の各界の人々の、地道で、幾度にもわたる、様々な角度からの交流と時間の経過によってのみ達成されるもので、そのほかの解決方法はない。
2.鳩山首相が行くか行かないかは、首相個人の政治的信念や状況判断によって自らが決定すべきで、周囲や下からの意見で決めるものではでない。
3.鳩山首相が南京を訪問するのであれば、中国首脳の広島訪問をセットにするべき。
ブログでは最後に「世界の人々が団結しさえすれば、人類の前途は今日の太陽のように明るい」と結んでいる。(翻訳・編集/HA)
●加藤嘉一氏
日中関係などを主な専門分野とするコラムニスト、コメンテーター。国費留学生として、北京大学国際関係学院に03年より在籍中。各メディアやフォーラムで活躍するほか、現地中学校の日本語講師、同時通訳者としても活動する。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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