<怖い中国事情>10万人の遺跡盗掘団がお宝狙う=警察も墳墓荒らしに参加するお寒い事情―中国

Record China    2010年3月14日(日) 20時1分

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12日、中国新聞網は、遺跡の盗掘被害の現状を報じた。盗掘業従事者はなんと10万人を数え、一大産業になっているという。写真は今年1月、南京市の工事現場で見つかった漢代の墳墓。すでに盗掘されていた。

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2010年3月12日、中国新聞網は、遺跡の盗掘被害の現状を報じた。盗掘業従事者はなんと10万人を数え、一大産業になっているという。

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中国社会科学院歴史研究所先秦史研究室の宋鎮豪(ソン・ジェンハオ)主任は中国新聞網の取材に答え、深刻化する盗掘の現状を明かした。「掌眼」と呼ばれるトップ、中間の「市鍋」、最下級の「下苦」と分業が成立しており、輸送専門の担当も含め、従事者は少なく見積もっても10万人を数える。流通の速度も速く、盗掘された文化財は3日もすれば、香港で売りに出されているのだとか。

宋主任は先日閉幕した「両会」(全国人民代表大会、全国政治協商会議)で司法の対策強化を訴えたが、現実には司法関係者が盗掘に加わっているケースもたびたびあるという。山西省の晋侯墓は西漢時期の墳墓だが、警察関係者が「公務」名義で盗掘に参加していた。その後、逮捕されたが、懲役わずか1年という軽い処罰しか与えられなかった。

また、押収された盗掘品が現地に返却されないケースもある。山東省棗庄市では盗掘された銅器が押収されたが、警察は地元に返却しようとしなかった。最終的に安徽省博物館が押収品を購入した。また青海省馬家窯文化彩陶の流失事件では押収された文化財は、勝手に個人の所有物とされたり、古物市場で売りに出されたりしてしまった。

先日、河南省安陽市でいわゆる「曹操の墳墓」が発見された。世間的には墓の主は誰か、本当に曹操なのかという話題で盛り上がっていたが、文化財保護関係者はすでに盗掘されていたという事実に胸を傷めていたという。埋蔵品及び貴重な歴史史料の多くは流出し、一部は海外に渡ったものとみられる。ある関係者はこの調子で盗掘と流失が続けば、「もはや盗むものすらなくなるのでは」と自嘲気味に話している。(翻訳・編集/KT)

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