万博までに上海からくず拾いが消える?街中のゴミはどうなるのか―米メディア

Record China    2010年3月20日(土) 4時28分

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16日、米メディアは万博開催を控えた上海で違法ゴミ収集業者への取り締まりが強化されようとしていると報じた。写真は09年6月、上海で不要になった発泡スチロールを大量に積んで三輪車を走らせる女性。

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2010年3月16日、米CNNテレビ(電子版)は「中国の違法ゴミ収集業者が捨て去られようとしている」と題した記事を掲載した。19日付で環球時報が伝えた。

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上海には1000万もの違法ゴミ収集業者が存在する。三輪車の後ろに発泡スチロールや段ボールを信じられないほど高く積み、市内各地を徘徊している人たちだ。定年退職後の高齢者がゴミ箱から空き缶を拾ったり、観光客から飲み終わったペットボトルをもらったり、上海人が贅沢品を買った後に捨てた段ボールを出稼ぎ農民が拾ったり。もし、彼らがいなかったらこれらは全て上海のゴミ埋め立て地に運ばれることになる。

だが、当局にとって彼らのようなくず拾いは街の秩序を乱す単なる厄介者。彼らがゴミを拾ってくれるおかげで街がきれいになっているという認識はない。08年の北京五輪会期中、くず拾いの大部分は街から追い出された。万博開催を控えている上海も期間中は彼らを街から一掃しようと計画している。彼らのほとんどは許可を受けずに上海で生活している地方出身者。当局に自分たちの権利を主張することなど出来るわけもない。

しかし、このような“粛清”は皮肉としか言いようがない。上海万博では「エコロジー」も大きなテーマの1つとなっており、パビリオンの建設には多くのリサイクル材が使われている。だが、上海の廃棄物管理部門はくず拾いのメリットに触れようとしない。エコではなく、単なる金儲けだと決めつけている。くず拾いがいなくなれば、市民は狭い自宅に1か月も不用品をため込む羽目になる。ポイント制にして鉛筆や小物と交換できる仕組みにするというが効果はあるのだろうか。

中国政府は個人消費を増やすことに全力を注いでいるが、商品を買った後には大量の段ボールや空き箱が発生する。当局はくず拾いに制服を着せ、合法的にゴミを収集させる計画もあるようだが、実現までには時間がかかるだろう。くず拾いがいなくなったら、これらの不用品はどうなってしまうのか。(翻訳・編集/NN)

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