中国人の飯の種を奪うな=米国の人民元レート切り上げ要求に反発―中国紙

Record China    2010年3月21日(日) 7時33分

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19日、環球時報は人民元レート問題に関する社説を掲載。失業問題は他国の職を奪うことでは解決できないとして、米国の人民元レート切り上げ要求に強く反発している。写真は海南省の自動車工場。

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2010年3月19日、環球時報は人民元レート問題に関する社説を掲載した。失業問題は他国の職を奪うことでは解決できないとして、米国の人民元レート切り上げ要求に強く反発している。以下はその概略。

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16日、米国の民主、共和両党の議員130人は連名で、中国を「為替操作国」として認定し、中国製品の反ダンピング税を課税するよう求める書簡をガイトナー財務長官とロック商務長官に送った。「米国の雇用を創出するには人民元切り上げが最良の方法」と主張し、25〜40%もの大幅な切り上げを求めている。すなわち中国人の飯の種を奪い、米国選挙民の支持を取り付けようとしているのだ。

最近、ある中国メディアは、3%の切り上げで紡績業界に2500万人もの失業者が生まれるとの推計を発表した。他業界への波及を考えれば、数千万人もの中国人の職が失われることになる。

また、人民元レート切り上げで米国の雇用問題を解決しようという考えは、中国経済のみならず米国経済をも理解していない。米中両国の多くの経済学者は、切り上げでは米国の失業率は解決できないと論証している。

米国は自国の労働者同様、中国の労働者のことも考えるべきだ。結局のところ両国は互いに協力する道しかないのだから。産業構造調整と経済全体の発展に伴う人民元レート上昇は自然の成り行きだ。すでに中国政府はレート上昇の影響を確かめるストレステストを開始したとの情報もある。米国の圧力からではなく、安定して改革目標を目指す動きだ。この時期の圧力は中国国民の不満を高め、米中関係を損なう行為にほかならない。

雇用問題は社会秩序、市民の生存に関わる問題である。人民元がいつ上昇するのか、どれだけ上がるのか、どのように上がるのかは、中国自身が雇用状況など国内条件を考慮して決定する。中国社会の安定、経済発展という大局から考えれば、米国がどのような文句をつけたところで取るに足らないだろう。(翻訳・編集/KT)

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