大企業の海賊版パソコンソフト利用問題、米マイクロソフトが勝訴―上海市

Record China    2010年4月24日(土) 20時1分

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22日、上海市浦東新区人民法院は、パソコン用基本ソフト(OS)ウインドウズの海賊版利用問題で、大手保険会社に罰金支払いを命じた。大企業のOSソフト海賊版利用に対する初の賠償命令となった。写真は中国で販売されている海賊版ウインドウズ。

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2010年4月22日、上海市浦東新区人民法院は、米マイクロソフトが大衆保険股フェン有限公司(以下、大衆保険)をパソコン用基本ソフト(OS)ウインドウズの海賊版利用で訴えていた裁判の判決を下し、大衆保険に217万2800元(約2990万円)の罰金支払いを命じた。大企業の海賊版利用に対してマイクロソフトが訴えた最初の事例となった。

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大衆保険は1995年の設立。資本金11億4600万元(約158億円)の大企業だ。マイクロソフトは2007年より正規版導入を求めて交渉してきたが決裂。パソコン用OS、オフィスソフト、サーバー用OSなど450点が不正に利用されているとして、224万9570元(約3100万円)の支払いを求める訴訟を起こした。マイクロソフトによる中小企業を対象とした訴訟はこれまでにもあったが、大企業を相手取ったものは今回が初めて。裁判を通じて、中国企業に正規版導入の動きが広がることを狙っているという。

今後、個人ユーザーを相手に訴訟などの強硬措置がとられるかが注目されるが、マイクロソフトは「相当長期にわたる一定期間の間、個人ユーザーに対する強行的な措置は行わない」とコメントしている。2008年、マイクロソフトは、海賊版利用者のデスクトップ背景を真っ黒に変え警告メッセージを表示する、海賊版識別プログラムの配布を実行した。パソコンの利用自体には支障がないなど配慮されたものだったが、中国では批判が殺到。撤回した経緯もある。それだけに個人ユーザーの海賊版対策には慎重な姿勢を示している。

マイクロソフトは「世界統一価格という慣行を変え、中国のユーザーには世界で最も安い価格でOS、オフィスを提供している」と主張。正規版を導入するよう訴えた。(翻訳・編集/KT)

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