金融危機が貧困人口減少を遅らせた、極度の貧困人口は2015年でも9億人以上―国連発表

Record China    2010年4月26日(月) 22時54分

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23日、金融危機が発展途上国の貧困問題の解決を滞らせたことをIMFなどが指摘、2015年になっても世界には約9億2000万人の極度の貧困人口が存在するだろうと予測される。写真は南京市の駅前を歩く人々。

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2010年4月23日、国際通貨基金(IMF)と世界銀行は、「2010年における国連ミレニアム宣言の経過報告」を発表、金融危機が発展途上国の貧困問題の解決を滞らせたことを指摘し、2015年になっても世界には約9億2000万人の極度の貧困人口が存在するだろうと予測した。新華社通信(電子版)が伝えた。

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報告は、金融危機による経済不況が、飢餓の撲滅、子ども及び女性が健康に生きる権利の保護、男女平等、水資源の確保、疾病予防など、国連ミレニアム宣言の多くの分野に影響を及ぼしていると指摘。さらに、2015年以降の長期的展望においても尾を引くことになるだろうと予測した。極度の貧困人口は90年の約18億人から大幅に減少するものの、2015年においても依然として約9億2000万人存在するだろうと同報告は予測した。

IMFのムリーロ・ポルトガル副専務理事は「金融危機は貧困国家に深刻な打撃を与えた。過去15年にそれぞれの途上国が取り組んできた政策・制度の改革がなかったなら、その影響はさらに大きなものとなっていただろう」と語る。また、世界銀行のチーフエコノミスト・林毅夫(リン・イーフー)氏も「国連ミレニアム宣言は、一部の国々では実現するかも知れないが、経済の低迷で人々の収入が減少すれば、栄養や教育、衛生などの分野に影響が生じる」と指摘し、将来世界経済が好転したとしても、打撃を受けた分野の回復には時間がかかるとの見方を示した。(翻訳・編集/HA)

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