米国人の中国に対する思いは複雑…、「しかし大事な事実を見落としている」―独メディア

Record China    2010年5月5日(水) 4時43分

拡大

1日、多くの米国人が中国の勢力拡大によって米国の失業率が上昇するとの懸念を抱いているとドイツメディアが報じた。写真は浙江省杭州市のクリスマスグッズ売り場。

(1 / 4 枚)

2010年5月1日、ドイツの国際放送局「ドイチェ・ヴェレ」は、多くの米国人が、中国の勢力拡大によって米国の失業率が上昇するとの懸念を抱いていると報じた。3日付で環球時報が伝えた。

その他の写真

記事によると、米ピッツバーグ大学のトーマス・ロースキー教授は、米国には中国に対する2種類の見方があると分析、「中国の急速に発展する経済を注視し、中国の成功をたたえる態度」と「中国の勢力拡大が米国経済に影響を及ぼし、特に製造業分野で脅威となるとの懸念」が交錯している、と指摘した。

米コラムニストのケン・デウォースキン氏も、「米国家庭のクリスマスツリーの下に積み重なるように置いてあるプレゼントのほとんどが中国製だと知ったら、なぜ米国人が中国の台頭と米労働市場を結びつけるのか理解できる」と語る。しかしデウォースキン氏は「廉価な中国製品の輸入はインフレ圧力を抑える効果を米国にもたらしており、米国人のライフ・クオリティーを改善する役目を果たしているのも事実だ」とも指摘する。

同氏はさらに、人々が軽視している別の側面があるとも指摘。「知的財産権の視点から言えば、多くのハイテク技術が米国企業に属している事実は変らず、たとえ中国が米国製造業の強大なライバルとなっているとしても、中国がその競争力の増大によって稼ぎ出した利益は中国企業を潤しておらず、逆に米国企業の懐に入っている」という見方だ。

いずれにしても、中国の通貨政策が米国の将来を危うくするとの懸念、米国の民主主義についての優越感、中国の経済成長への羨望など米国人の中国台頭への思いは複雑だ。同記事は、前ブッシュ政権も現オバマ政権も、米国民になぜ米中関係が米国の国益と経済にとって重要なのか説明する義務を果たしてこなかったと批判している。(翻訳・編集/津野尾)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携