中国製乗用車、EU市場で惨敗=かつては安全基準、今度は排ガス規制に適合できず―中国紙

Record China    2010年5月19日(水) 17時32分

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18日、中国の自動車生産大手ブリリアンス・オート社が欧州市場から撤退すると伝えられた。勢いのある中国本土の自動車メーカーだが、国際市場では厳しい状況に置かれている。写真はブリリアンス・オート社のBS6。

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2010年5月18日、中国の自動車生産大手ブリリアンス・オート(華晨汽車)社が欧州市場から撤退すると伝えられた。勢いのある中国本土の自動車メーカーだが、国際市場では厳しい状況に置かれている。証券日報の報道。

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海外メディアの報道によると、ブリリアンス・オート社は07年、同社製の「BS4」「BS6」などのセダンがEUの定める安全基準でつまずいたことを契機に売上げが伸び悩み、ユーロ市場での販売を断念した。

ブリリアンス・オート社は06年11月、EUの販売代理商と提携関係を結び、5年間で15万8000台を販売することを目標に掲げた。しかし、上記の安全性問題によって消費者の信頼を得ることは難しく、売上げは不振に終わった。これまでの売上げは4000台に届かなかったとの報道もある。

同社は中国国内市場向けBMW車の組み立てなどで実績を挙げ、もともとその品質では信頼性も高く、07年にはミディアムクラスの乗用車で中国初のEU市場輸出へこぎつけた。同社の撤退は、将来的に欧米市場への進出を計画している中国の自動車市場にとって大きな打撃になる。

中国の自動車評論家・賈新光(ジア・シングアン)氏は、「中国ブランドの欧米市場への進出は難しい状況だ」とし、その原因は、中国国内における関連法規の基準が先進諸国と比べて甘すぎることにあると指摘。中国が自動車分野で競争力を高めるには、製品の品質を世界水準にまで高める必要があると話している。

ブリリアンス・オート社のある幹部も「頻繁に変更するEUの排ガス基準についていくことができなかった」と、敗因を語っている。同社は2011年より市場に出回る新車に実施される排気ガス規制「ユーロ5」への追随を断念し、09年秋季からは在庫処理にあたっているという。もし新規定に符合する製品を生産するならば、部品を国内メーカーからまかなうことは不可能で、実質、欧米から買い付けた部品を中国で組み立てることとなる。生産コストの高騰と照合して、EU市場を放棄する結論に至った。(翻訳・編集/岡田)

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