<中国・少数民族の華>かつての狩猟民族オロチョン族の娘

Record China    2006年12月5日(火) 9時23分

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オロチョン族は人口わずか8000人ほど。野生動物の知識に長けた狩猟民族で、原始共同体の名残を保っていた彼らの暮らしも、ここ数十年の間に定住化が進み大きく変化している。

「連峰の上に住む人たち」、「トナカイを飼育している人たち」―これらを意味する「オロチョン」と自らを呼ぶ人々が、内モンゴル自治区と黒竜江(こくりゅうこう)省が接する大小興安嶺に住んでいる。人口はわずか8000人程度。アルタイ語族のオロチョン語を話すが文字はなく、中国語を公用語とする。シャーマニズムを信奉し、万物に魂があると信じている。

彼らはもともと移動しながら狩りで生計を立ててきた狩猟民族で、男子は騎手、射手として優れた技術と豊富な経験を持ち、野生動物の習性と生態を熟知していた。1940年代まで原始共同体の名残を保ち、獲物は部族内で平等に割り当てられ、老人、虚弱者、負傷者・身障者は1人前の分配に預かるだけではなく、更に少し多く与えられたという。

現在オロチョン族は狩りをやめて放牧によって暮らし、移動をせず定住するようになった。野生動物に対する豊富な知識を活かし、森と野生動物を守っている。彼らは手先が器用で、シラカバの木の皮を利用した美しい工芸品作りが代々伝えられ、現在もみやげものとして売られている。

写真は2002年に撮影されたオロチョン族の少女たち。頭飾りなどの衣装がどこかアイヌ民族に似ている気がするのは、偶然ではないのかもしれない。

<中国・少数民族の華>シリーズでは、これからも中国の少数民族が持つ文化や伝統、さまざまな表情についてお伝えしていく予定だ。

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