Record China 2010年6月4日(金) 6時47分
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中国の盗作品には、「盗作の“疑惑”をもたれる」レベルではなく、バレないための工夫のかけらも見られない、誠に堂々たるパクリが存在する。
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中国の盗作品には、「盗作の“疑惑”をもたれる」程度のパクリではなく、「なぜもう少しバレないような工夫をしないのか」と、首を傾げてしまうレベルのものが多い。最近筆者が発見した書籍も、バレないための工夫のかけらも見られない、誠に堂々たるパクリである。
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ナツメ社の「図解雑学シリーズ」をご存知だろうか。自然科学から人文科学、社会科学に及ぶさまざまなテーマを、左側に平易な文章、右側に明快なイラストという構成で解説するシリーズである。あくまで雑学なので深い内容には触れないが、専門外の人が入門として読むにはこれほど便利な本はない。
さて、先日筆者が友人宅の本棚で目撃したのは、南海出版公司の「完全図解 哲学」という書籍。写真を見ればわかる通り、これがナツメ社の「図解雑学 哲学」にそっくりなのだ。表紙だけでなく、文章の内容やイラスト、シリーズものという点においても瓜二つである。筆者が初めこの「完全図解 哲学」を目にしたとき、不覚にも「図解雑学シリーズは中国語でも出版されているのか」と、うれしく思ってしまった。だが、本のどこを探しても、「図解雑学 哲学」の筆者である貫成人さんの名前もなければ、原作が日本のナツメ社の出版物であるという表記も見当たらない。
この件をナツメ社に問い合わせてみたところ、「全く知らなかった、南海出版公司からの問い合わせも一切なかった」という返答が。つまり南海出版公司による剽窃だったということだ。そして被害はこの一冊だけでなく、「犬の心理」、「猫の心理」、「マクロ経済学」といったシリーズの傑作にも及んでいるようだ。
それにしても、バレないと踏んでいるのか、いっそのことバレちゃえという意気込みなのか、こうまでそっくりでは、もはやどう突っ込めば良いのかわからない。ちなみに、巻末の下方には「版権所有、盗版必究」(版権を所有し、無断転載を禁ず)と書いてあった。
ナツメ社出版企画は「看過できるものではないので、何らかの対応を取りたい」とのこと。図解雑学シリーズの愛読者の1人として、今後のナツメ社と南海出版公司の動きを見守りたい。私の個人的な悩みは、「難しい哲学をこうやって分かりやすく解説できちゃうところが、中国のすごいところだよね」と自慢していた友人に、真実を話すかどうかである…。(男性/24歳/中国在住5年/学生)
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