ホンダ中国工場のストライキ、日本企業への警鐘に―米紙

Record China    2010年6月5日(土) 22時27分

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1日、米紙は、中国で発生したホンダ部品工場のストライキが、安価な労働力を求めて中国へ進出している日本企業にとって中国との関係を再考する機会となっていると指摘した。写真は2日、操業再開した同工場。

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2010年6月1日、米紙ニューヨーク・タイムズは「中国のホンダ事件が日本への警鐘に」と題した記事を掲載し、中国で発生したホンダ部品工場のストライキが、安価な労働力を求めて中国へ進出している日本企業にとって中国との関係を再考する機会となっていると指摘した。4日付で環球時報が伝えた。

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中国経済に詳しい東京大学の教授は「日本は中国の低労働コスト時代が終わりに近づいていることに気付き始めた。コスト削減のために中国に目を向けていた企業は方向転換する必要がある」と指摘する。しかし一方で、労働コストの上昇は生産コストに影響するものの、中国人の給料や生活水準の上昇につながり、日本の輸出企業だけでなく、現地で生産・販売する日本企業にとってもプラスとなる。

現在、中国の自動車市場は世界のどの国よりも堅調で、日本や欧米の市場が低迷する中、日本の自動車メーカーにとって大きな成長が望める数少ない市場とも言える。今年4月、中国に工場を構える日本の自動車メーカー6社のうち、5社の生産台数が過去最高を記録した。ホンダの伊東孝紳社長は「予見可能な未来において、中国の自動車市場の勢いは減退しないだろう」と語っている。

ただし、日本メーカーの中国での販売台数は伸びているものの、小型車や低価格車が少ないため、ライバルとの厳しい競争にさらされている。例えば、中国で最も安いホンダ車は1.3Lタイプの「フィット」で、価格は約8万3000元(約112万円)。一方、中国メーカー・奇瑞汽車(チェリー)の販売する超小型車「QQ」の1.3Lタイプはその半額程度に過ぎない。中国人の平均月給2050元(約2万7600円)で計算すると、QQは19か月分の給料に相当し、フィットなら40か月分にもなる。2.4Lのホンダ「アコード」の中国での販売価格は約3万5000ドル(約322万円)で、一般の中国人の購買能力を大きく超えている。

今回のストライキの原因は、給料の低さだけでなく、日本人社員との給料格差にもあり、日本人の給料は中国人の50倍にも達しているとされた。専門家は「日本企業は中国での雇用形式を変更する必要に迫られている。中国人労働者に日本人と同等の給料、福利厚生、昇格の機会を与える必要がある」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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