Record China 2010年6月20日(日) 9時24分
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2010年6月、月刊誌「公研」6月号が伝えたところによると、岡田克也外相は5月中旬に韓国で行われた日中韓外相会談で中国側に核軍縮を繰り返し求め、楊潔チー外相は「怒って席を立とうとするほどエキサイトした」という。写真は楊外相。
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2010年6月、月刊誌「公研」6月号が伝えたところによると、岡田克也外相は5月中旬に韓国で行われた日中韓外相会談で中国側に核軍縮を繰り返し求め、楊潔●(ヤン・ジエチー、●は竹冠に褫の右)外相は「怒って席を立とうとするほどエキサイトした」という。
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同誌に寄稿した春名幹男・名古屋大学特任教授によると、この経緯を最も詳しく伝えたのは共同通信の英文記事で、日本語メディアは「報道に冷淡」だった。5月16日に朝刊の短い記事で伝えた朝日新聞も、岡田外相が実際には昨年9月に初めて「歴史的な」核軍縮要請をしていたにもかかわらず、「日本の閣僚が中国側に核軍縮を求めたのはおそらく初めて」と「明らかな誤報」を行ったという。
筆者はたまたまJapan Timesで共同電を読んだが、正直、思いつきで唐突に言い出した程度なら、外交素人の非礼ととられるだけだと感じた。議題にも乗っていない相手が弱い話題を取り上げるのは一般常識的にも嫌がられるだけで得るところは少ない。
しかし、これが新内閣発足以来同様のことを一貫して求めていたとなると話は異なる。ホスト役だった韓国側は取りなしに困っただろうが、相手が嫌がっても提起せざるを得ないこともある。
春名教授によると、ワシントン・ポスト、ウォールストリート・ジャーナルなど米メディアは岡田外相の外交を「前向きに」受け止めた。ワシントン・ポストによると、楊外相は席上、「第二次世界大戦中、自分の親戚は中国東北部で日本兵に殺された」とまで叫んだというから驚きだ。「日本は中国の嫌がることを言う資格はない」という意味なのだろうが、いまさら日本の外相が米国務長官に「自分の親戚が広島、長崎の原爆で殺された」と持ち出し、「いやうちは真珠湾で…」と切り返すことはない。残念ながらこれが日中関係の現実なのだろう。それにしても、こうしたやり取りは日本のメディアにとってニュースでなかったのだろうか。
岡田外相および民主党のこうした試みが目先どんな外交的な成果をもたらすのか先は見えないが、核軍縮自体はオバマ米政権も強力に先導しようとしており国際社会の長期的な利益にかなうことだ。短期的な損得勘定だけで折角の大胆な外交的試みの矛先が鈍らないよう祈りたい。また、ネットでニュース検索をすると、岡田外相のプロフィールとして「外相会談で中国に核軍縮を要求するなど原則を曲げない原理主義者」(産經新聞)と書かれているくらい日本のメディアでは公知の事実であるならば、英文だけでなく日本語ニュースでも詳しく知りたいものだ。(文章・NK)
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