ポスト金融危機時代の経済構造転換=各地の地域振興計画が軸に―中国

Record China    2010年6月26日(土) 5時40分

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22日、中国国家発展改革委員会は「国務院による長江デルタ地区地域計画に関する回答」の全文を正式に発表した。地域計画を軸に、ポスト金融危機時代の産業構造転換を目指しているという。写真は上海市のバイオ企業。

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2010年6月22日、中国国家発展改革委員会は「国務院による長江デルタ地区地域計画に関する回答」の全文を正式に発表した。新エネルギー・バイオ薬品など新興産業を伝統産業と協調して発展させる地域計画で、ポスト金融危機時代の産業構造転換を目指しているという。23日、毎日経済新聞が伝えた。

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長江デルタ地区地域計画以外にも、重慶市の両江新区、深セン特区の拡張、海南国際旅行島計画などの地域計画が相次いで認可されている。先週末にはアモイ経済特区の全市への拡大も発表された。他にも制定中の新疆ウイグル自治区振興計画、国務院の認可を待つばかりとなった京津冀計画などもある。今年、大型地域振興計画が相次いで公布される中、地域経済こそが産業構造転換を加速させるエンジンとなっている。

長江デルタ地区地域計画は、同地区をアジア太平洋地区における重要な国際的玄関、近代的サービス業と製造業の中心地、国際的競争力を持つ世界的な都市群と位置づけている。上海は金融と航運などのサービス業。杭州は文化クリエイティブ産業とレジャー、電子ビジネスと地区ごとに主要産業を分担している。電子産業単体で見ても、上海、南京、蘇州、無錫は研究開発と生産センターを中心として、常州、鎮江などは電子情報産業の生産拠点にするなど分業が明確化された。

地域経済学を専門とする、中国社会科学院経済研究所の徐逢賢(シュー・フォンシエン)研究員は、今回の計画は産業構造分布を明確化し、隣接地域間で無意味な競争が起きることを未然に防ぐものと分析した。また、上海市など先進地域の伝統的産業を長江デルタの他地域に移転させるのではなく、地方自治体間直接支援などの枠組を通じて中国中西部に移転させることも盛り込まれており、地域計画を核として全国的な「経済構造転換とアップグレード」が推進されると指摘した。(翻訳・編集/KT)

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