今年前半の自然災害、既に前年比10倍増=「2030年までは頻発」と専門家―中国紙

Record China    2010年7月19日(月) 21時48分

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17日、今年1月から6月までの半年間に中国全土で起こった地質災害は1万9522件に及び、前年と比べて1万7658件増加していたことがわかった。その増加幅は947.3%にもなる。写真は四川省広安市の洪水災害。

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2010年7月17日、中国国土資源部がこのほど発表した統計によると、今年1月から6月までの半年間に中国全土で起こった地質災害は1万9522件に及び、前年と比べて1万7658件増加していたことがわかった。その増加幅は947.3%にもなる。新文化報が伝えた。

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記事によると、この期間に464人が死亡または行方不明となり、前年比177.8%増の297人に及んだ。この地質災害の頻発に対して、吉林大学の「地球探測科学と技術」学院の楊学祥(ヤン・シュエシアン)教授は、「これは太平洋十年規模振動(PDO)による海面水温低下時に見られる正常な現象だ」としつつも、「注意を喚起する必要がある」と述べた。

楊教授によると、海面水温低下時には地震と津波が頻発するという。また、1999年から低海面水温の周期に入っており、2030年までは自然災害が比較的多くなると予想されるという。同教授は「2014年、2018年に大規模な地震や津波が起こると予測する専門家もいる」とも述べたが、発生する地域、具体的な時間、規模などを正確に予測するのはほとんど不可能だという。

中国災害防御協会の陳一文(チェン・イーウェン)氏は、自然界はすべて法則によって動いていることから、衛星写真などを通して気温や水温などのデータを分析すれば、ある程度の災害の予測は可能だと指摘。「わが国は多くの衛星を発射しており、そのデータをもってすれば地震や炭鉱事故、土石流などの災害を予測し、被害を減少することができる」と述べた。

(訳者注)太平洋十年規模振動(PDO)=太平洋で約20年の周期で大気と海洋が連動して変動し、海面水温が上下するが、海面水温が低くなるとき、上空のアリューシャン低気圧と偏西風が強くなるなどの現象が起こるとされている。そのメカニズムはまだ十分な解明がなされていない。(翻訳・編集/津野尾)

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