Record China 2010年7月23日(金) 9時47分
拡大
20日、雑誌・人民論壇はこのほど、特集「新底辺層」を発表した。近年、底辺層は拡大の傾向にあるという。写真は「蟻族」(お金のないためルームシェアする若者を意味する流行語)が多く住む北京市・唐家嶺。
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2010年7月20日、雑誌・人民論壇はこのほど、特集「新底辺層」を発表した。以下はその抄訳。
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新底辺層は従来の弱者とはいくつかの点で差異がある。社会階層固定化の痛みを味わい、資本と権力の欠如に起因した社会的身分の低下を経験していること。そして、それでも理想と希望を抱いて「身分上昇」のために全力を尽くしている点がそうだ。
この30年余りの間に中国社会は急速な転換を果たした。利益構造、社会関係、価値観、そしてライフスタイルは大きく変化し、中国社会の階層分化は急激に進展している。人民論壇の調査によると、今や「新底辺層」は拡大する傾向に向かっている。
「新底辺層」は資本も権力もコネも名誉も、その全てがない。あるのは理想と希望だけだ。自由、平等、民主などの価値観を持ち、人に誇れる仕事を、尊厳のある生活を渇望している。また、社会の公正と正義の実現を強く要望しており、ある意味では、中国社会のたゆまぬ進歩と民族復興の重要な推進力となっている。
しかし改革の急速な推進に伴い、底辺社会にも変化が生じている。「新底辺層」はますます窮乏化しており、その発言権も失われていく方向へと向かいつつある。「身分上昇」の機会は減少しつつあり、激烈な争いが繰り広げられる現実社会という名の競技場において、「新底辺層」は反撃する力のない無力なプレイヤーとなっている。今や執政者だけではなく、社会全体が「新底辺層」の変化に注目する必要に迫られている。
「新底辺層」を社会の負担、不安定要素としてはならない。彼らもあわれみや同情を求めてはいないだろう。必要なことは社会体制の不公正な個所、不合理な部分をただし、社会的流動性を担保すること。そうして初めて「新底辺層」の発言権、成長の権利は尊重されることになるだろう。「新底辺層」の身分上昇の夢を守ること。そうすることで、彼らは初めて自力で窮乏した現状を変えるようになり、社会の成長の原動力となるだろう。(翻訳・編集/KT)
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