<大洪水>国土の40%近くが土壌流出の危機に直面―中国紙

Record China    2010年8月9日(月) 3時24分

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7日、1998年以来最大の洪水被害に見舞われている中国では、土壌流出総面積がすでに国土の37.1%にあたる356万平方キロメートルに達しているとも伝えられた。写真は氾濫した吉林省吉林市の松花江。

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2010年8月7日、人民日報(電子版)は、1998年以来の大洪水に見舞われている中国各地の深刻な被害の様子を伝えた。

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中国国家防ジン抗旱総指揮部が4日に発表した被害状況によると、今年洪水被害にあった省と自治区、直轄市は28に及び、1億4000万人に被害が出た。これまでの死者は1072人で行方不明者は619人。倒壊家屋は110万戸で直接経済損失は2096億元(約2兆6400億円)に上っている。

中国工程院の沈国航(シェン・グオハン)氏は「今年の大洪水では中国中西部と東北部の被害がとりわけ深刻だ」と指摘。さらに「これらの地域では土石流による土壌流出が発生。東北部の黒土地帯では毎年0.4cmから0.7cmの黒土が流出しており、すでに黄土層がむき出しになっている土地も多い」と説明。中国水利部の統計によると、国内の土壌流出総面積はすでに356万平方キロメートル(風食も含む)であり、その規模は国土の37.1%に達するという。

沈氏によると、土壌流出は耕地面積の縮小だけでなく土壌そのものの不毛化をもたらすという。川底や湖底、ダムにたい積することで更なる洪水被害を引き起こすことにもつながる。同氏は「大量の化学肥料や農薬、生活ゴミなどが水源地に流れ込み、飲料水の汚染や生態系の破壊など深刻な環境汚染を招く」と、土壌流出の危険性とその対策の重要性を強く説いている。(翻訳・編集/本郷)

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