<中国気になる話>どこが本物?!中国各地に伝説発祥の地が乱立

Record China    2010年8月17日(火) 18時0分

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8月、ブログ「Kinbricks Now」は、「七夕発祥の地」をめぐる争いについて取り上げた。写真は16日、深セン市。ケンタッキーでプロポーズした羅さん。店内にいた他のお客さんに頼み、1人ずつ彼女にバラを手渡してもらったという。

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2010年8月、レコードチャイナのライターによるブログ「Kinbricks Now」は、「七夕発祥の地」をめぐる争いについて取り上げた。どこも「七夕利権」を手にしようと、必死だという。

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「中国版バレンタインデー」として、近年、盛り上がりを見せる中国の七夕(旧暦7月7日)。プレゼント需要、娯楽需要を喚起する一大イベントとして定着しつつある。17日付東方網によると、上海市では今年の七夕にあたる16日、1582組のカップルが結婚登録証を申請、今年最多となった。人気定着を裏付けるエピソードだが、その「七夕利権」を手にしようと、「発祥の地」の座をめぐり、中国各地が激しい戦いを繰り広げている。

8月、中国中央人民ラジオ局は「彦星と織姫、わが家はどこに?」と題してこの問題を取り上げた。「七夕発祥の地」をめぐる争いで、先陣を切るのが「中国彦星織姫文化の里」を名乗る山西省晋中市和順県。牛郎(日本では彦星)洞、金牛洞、天河池など七夕の物語にちなんだ古い地名が多いことが理由となっている。「第4回彦星織姫文化旅行祭」を開催するほか、今年は初めて記念切手も発行された。

対抗するのは山東省●博市(●はさんずいに輜の右側)沂源県。こちらも七夕記念切手が発行された。沂河の両岸には唐代に建設された牛郎廟と織姫洞があり、まさに天の川で隔てられた2人の境遇をそのまま表現している。さらには河北省●台市(●は刑の左と都の右)、河南省南陽市でも七夕にちなんだイベントを開催している。その他にも「七夕発祥の地」として名乗りを上げている地域は多い。

「発祥の地」をめぐる争いは何も七夕に限ったものではない。以前、中国文化部および中国国家文物局は、各地方は社会的利益を優先し、文化遺産の乱用、歪曲、通俗化、商業化を避けるようにと通達している。ある専門家は、「彦星織姫文化の里」は無形文化遺産を指すものであり、歴史研究のように唯一の起源を追い求めるものではないと指摘。どの地域が正しいと判断することはできず、多様性を認めることは一般的だとして、複数の「里」が併存してもいいとの見方を示した。大事なことは七夕のメッセージである貞節と愛情だとコメントしている。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「Kinbricks Now」「21世紀中国ニュース」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

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