Record China 2010年8月20日(金) 11時30分
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15日、米紙ロサンゼルス・タイムズは「中国と割り箸との戦い」と題した記事を掲載し、中国商務部が6月に公布した「割り箸の使用規制」の前途は厳しく、実現までの道程は遠いと評した。写真は中国の割り箸。
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2010年8月15日、米紙ロサンゼルス・タイムズは「中国と割り箸との戦い」と題した記事を掲載し、中国商務部が6月に公布した「割り箸の使用規制」の前途は厳しく、実現までの道程は遠いと評した。17日付で環球網が伝えた。
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記事によると、中国商務部は6月、割り箸に対する使用規制を発表した。割り箸使用の削減に加え、各地方自治体がメーカーに対し製造・販売・回収に関する厳格な監督・制御を指示した。
13億人の人口を有する中国が使用する割り箸は、年間約450億膳、1日平均1300万膳にも上り、加えて年間180億膳を輸出している。環境保護組織「グリーンピース」の試算では、これらの需要を満足させるため、中国は年間1600万〜2500万本の樹木を伐採している。これによって、土地の侵食、洪水、二酸化炭素の放出、砂漠化、生態系破壊などの環境問題を引き起こしているという。
中国で割り箸の使用禁止が提唱されてからすでに10年以上が経過したが、割り箸は依然として存在している。それはなぜか?
まず、中国には割り箸の製造工場が約300あり、工員10万人が働いていることが挙げられる。10万人が職を失うことは極めて重大な問題だ。
次に、飲食店側の問題が挙げられる。割り箸の使用を止めれば、飲食店はプラスチックや金属製、木製の箸に切り替え、客が使用する都度に消毒をしなければならない。両者にかかるコストは、割り箸が1膳1セント、消毒が1回15〜70セントとその差は大きい。多くの小規模な飲食店にとっては大きな支出となり、かといって、各消費者団体の抵抗などによって、割り箸の有料化はできない現状がある。
今回、商務部が「使用規制」を打ち出したことにより、事態は正しい方向に向かい始めたように思えるかも知れないが、実際には楽観視できない。なぜなら、この「使用制限」には強制力がなく、具体的な制限措置や罰則などについて何も触れていないからだ。
「割り箸規制」の最終結果は、各自の自覚に委ねられている。おのおのが再利用可能な箸を利用する責任を負うことよって、深刻な勢いで消え行く中国の森林を保護しなければならない。(翻訳・編集/HA)
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