2010年8月、NHKBSの「きょうの世界」はこのほど、韓国南部の観光地チェジュ島からのレポートとして、韓国が国を挙げて中国からヒト、モノ、カネを誘致しようとして始めた新たな取り組みが、好調な滑り出しをみせていると伝えた。

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それによると、同島で行われた不動産視察ツアーには中国の企業経営者や幹部公務員らが大挙して参加し1戸4000万円〜1億5000万円程度の高級マンションがよく売れている。中国人購入者らは「上海ならもっと高い」などとして韓国の永住権を保証される場合もある物件を買っており、ある開発プロジェクトでは900戸のうち半数が売却されたが買い手はほとんど中国人だったという。

ソウル支局の佐藤文隆記者は、韓国政府はシンガポールや香港のように自由に出入りできる国際自由都市を造る取り組みとして不動産、教育、医療など6分野に5000億円規模の投資を行っているとレポート。今後は企業活動をめぐって「距離、文化の近さを生かし、日本とは差別化したインフラ、サービス、ビジネス環境を整えて行けるかがチャイナマネー誘致にカギになりそうだ」と指摘している。

「きょうの世界」の市瀬卓キャスターは「日本も戦略的な取り組みが必要だ」としている。（文章/NK）