2010年8月22日、南京市税関によると、今年1〜7月に同税関経由で輸入された乳製品は前年比2．9倍増の3155トン、うち粉ミルクは2000トンを超えたことがわかった。税関関係者は「国産乳製品に対する信頼が危機に瀕していることの現れだ」と語った。揚子晩報が伝えた。

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記事によると、輸入乳製品の輸入先は主にニュージーランド、オーストラリアとEUだが、EUからの輸入量は前年比75．5倍と「激増」。また、輸入量だけでなく、輸入価格も3割以上上昇している。とどまるところを知らない値上がりにも、多くの母親たちは輸入粉ミルクを買い求めているという。これを受けて中国乳業協会は、中国は今年世界一の高級粉ミルク市場となる可能性があることを指摘した。

同税関関係者は、これを国産乳性品に対する信頼が失墜していることを反映した現象だとして、危機感をあらわにしている。08年の「メラミン入り粉ミルク事件」後、国内の乳製品業界は中国政府の政策的支援によってなんとか持ち直した。しかし昨年12月から今年7月にかけて、陝西省、上海市、山東省、吉林省、甘粛省、青海省などで続けていまだにメラミン入り粉ミルクが市場に出回っていることが発覚。輸入粉ミルクの需要が増大せざるを得ない状況となっている。（翻訳・編集/津野尾）