チベット高原で氷河融解進み、湖沼面積が拡大=牧草地100平方キロが水没―中国紙

Record China    2010年8月25日(水) 5時57分

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20日、青海省とチベット自治区にまたがる世界最大級の高原地帯・チベット高原の氷河が融けたことで、同地域の湖沼面積が拡大し牧草地が水没していることがわかった。写真はチベット自治区のナム湖。

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2010年8月20日、青海省とチベット自治区にまたがる世界最大級の高原地帯・チベット高原の氷河が融けたことで、同地域の湖沼面積が拡大し牧草地が水没している。科学時報が伝えた。

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中国地質学院地質力学研究所によると、2002年までは同地域の多くの場所で湖面は減少しつつあったが、その後突然、湖面の拡大が始まった。2006年に行われた調査では、4年前の調査で設営したテントが完全に水没しており、湖の1つを測量したところ、水位が1.8mも上昇していることが判明。

ラサの北約100kmに位置するナム湖(ナムツォ)では、湖面が毎年2〜3cmの速度で上昇を続けている。ナクチュ地区中西部の6つの県と区だけでも、10か所以上の湖沼面積が急速に拡大。16万ムー(約106平方キロメートル)もの牧草地が水没していることがわかった。

湖沼面積の拡大、水位上昇の原因として氷河の融解が大きく影響している。10年に0.26℃、世界平均を超える速度で温暖化の進む同地区では、氷河の融解水量が湖沼の蒸発水量を大きく上回っており、湖沼面積の拡大や水位の異常な上昇は、現地の牧畜業に影響を及ぼすともに、天然ダムの形成による洪水や土石流など、大規模な自然災害を誘発する可能性があると、専門家は指摘している。(翻訳・編集/岡田)

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