Record China 2010年8月30日(月) 17時18分
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30日、日本と中国相互の平和と経済発展などを話し合う「東京・北京フォーラム」が東京で開催された。平和共存と経済発展に向け一層の協力が必要との認識で一致した。写真は程永華駐日中国大使。
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2010年8月30日、日本と中国相互の平和と経済発展などを話し合う第6回「東京・北京フォーラム」が東京都内で開催された。世界第2、3位の経済大国である両国はアジアと世界全体を振興させる重要な責任と使命を有しており、平和共存と経済発展に向け一層の協力が必要との認識で一致した。
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同フォーラムは両国の有識者各70人が集まって年に一度開かれており、今回のテーマは「アジアの未来と日中の貢献」。冒頭、日本側実行委員長の安斎隆セブン銀行代表取締役会長は「米国に端を発したリーマン危機、欧州のギリシャ危機により世界経済は厳しい状態から脱出できないでいる」と述べた上で、「自国通貨安や海外製品を排除する保護主義、重商主義などの動きが出てきた点は憂慮すべきだ。この動きが顕著になれば各国間の緊張を高めるだけでなく世界の経済発展を阻害してしまう」と警告。「われわれはこれを許してはならない」と強調した。
程永華駐日中国大使は「日中両国が平和と繁栄に責任を持って推進すればアジア地域と国際社会の発展に寄与する」とし、自由貿易連合(FTA)の締結などにより東アジア地域の発展が促進されるよう両国はパートナーとしてより高いレベルの協力をすべきだ、との考えを明らかにした。
仙谷由人官房長官は、「昨年の政権交代以来、日中首脳会談や日中ハイレベル戦略対話を数次に渡って開催し、両国関係はさらに緊密化している」と指摘、長期的な観点から、食の安全、東シナ海共同開発などの面での協力を推進する方針を示した。
福田康夫元首相は「アジアが世界の成長センターに躍進した」ことを紹介した上で、日本と中国が果たすべき役割は大きいと強調。両国が今後留意すべき点として(1)対立点があっても徹底的に話し合い、長期的、大局的な観点から譲るべきことは譲り、互いに尊敬しあうこと(2)GDP、貿易量など数値を単純に比較しないこと(3)相互の国民の理解を深めるため非国家、非政府レベルの対話をさらに促進すること―などを挙げた。
三村明夫新日本製鉄代表取締役会長は、中国が日本の協力で世界最大の鉄鋼生産国に発展した経緯に触れた上で、「2030年にはグロスで米国経済をも凌駕する可能性がある」とし、経済大国となった中国に対し、世界経済の成長への一層の貢献を求めた。
王晨中国国務院新聞弁公室主任は「日中は一衣帯水の隣国であり1972年の日中国交正常化以来、文化交流、留学生交流、メディア交流などにより相互理解を進めてきた。さらに、人的交流を進め、平和共存と経済発展に向けウインウインの関係を築いていきたい」と述べた。(取材・編集/HY)
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