<レコチャ広場>メイド・イン・チャイナ、前工業化時代の「世界の工場」―中国

Record China    2010年9月6日(月) 11時11分

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1日、中国の歴史雑誌が「メイド・イン・チャイナ―前工業化時代の『世界の工場』」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は中国製家具。

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2010年9月1日、中国の歴史雑誌「看歴史」は、「メイド・イン・チャイナ―前工業化時代の『世界の工場』」と題した記事を中国のブログサイト・網易博客に掲載した。以下はその概略。

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1846年12月6日、中国製の1隻の船が香港を出発、翌年7月に米ニューヨークに到着した。船の名前は「耆英(チーイン)号」。その後、1848年2月にボストン港を出発し、わずか21日で英領チャネル諸島のジャージー島に到着、3月28日にロンドン入りした。これは米国の蒸気郵船を超えるスピードだった。

工業化時代に突入したばかりのロンドン市民は「チーイン号」に興味津々。有料で公開したら参観者が殺到、その中にはヴィクトリア女王や多くの王族も含まれていた。中国の造船技術の高さは当時の英国人に深い印象を与えたようだ。これが、「メイド・イン・チャイナ」が前工業化時代に見せた最後の奇跡である。

実際、中国は屈辱の歴史の幕開けであるアヘン戦争が勃発する1840年まで、国内総生産(GDP)が世界の3分の1を占めていた。当時の英国はわずか5%。中国は世界一の製造業大国だったのだ。茶葉はロシア、シルクは日本、欧米諸国には磁気、絨毯、漆器、宝飾品、家具といった具合に数千年の長い歴史の中で育まれた質の高い「メイド・イン・チャイナ」は隆盛を極めた。

それから約150年。新たな「メイド・イン・チャイナ」が再び海を越えるようになった。だが、昔の「メイド・イン・チャイナ」の姿はもうほとんど残っていない。耆英号は結局、英国で「研究目的」と称して解体された。英国はその後、蒸気機関を装備した汽船で世界の海を駆け回るようになるのである。

この話はまるで中国の運命そのものだ。最初は断トツでリードしていたのに気付いたら皆に追い抜かれ遅れをとっていた、というのが今の中国だろう。(翻訳・編集/NN)

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