Record China 2010年9月9日(木) 15時17分
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8日、華字紙・中文導報の張石・副編集長は「トイレットペーパーが引き起こした日中の文化摩擦」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。写真は浙江省の高級公衆トイレ。
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2010年9月8日、華字紙・中文導報の張石(ジャン・シー)副編集長は「トイレットペーパーが引き起こした日中の文化摩擦」と題した記事を中国のブログサイトに掲載した。以下はその概略。
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中国人観光客の増加に伴い、日本の観光地のトイレに「異常現象」が起きている。その中で最も関心を集めているのが東京・浅草寺のトイレだ。昨年あたりから使用済みのトイレットペーパーがごみ箱に溢れかえるという事態が頻発し始め、寺側が困惑。そして、それは中国人観光客が訪れた後に発生するという法則に気づき、中国語で「紙は便器に流すよう」書いた張り紙をしているそうだ。同様の現象は中国人観光客に人気の秋葉原でも起きている。
これを知った日本人の多くは「中国人はマナーが悪い」と感じるだろう。だが、ここに日中両国の文化の違いが存在する。実は中国は下水道や水洗トイレの普及率が低いほか、日本のように水に溶ける紙ばかりではないので便器に流す習慣がない。中国ではトイレを詰まらせないよう使用済みの紙を備え付けのごみ箱に捨てる方が正しいマナーなのだ。
中国人の「値切り」に関しても同じことが言える。中国は自由市場や青空市場がまだまだ主流だが、そこでは言い値で買う客などいない。同じ商品でも駆け引き次第でいくらでも値段に差が出るからだ。それに、日本では中国人観光客に定価以上の値段で買わせ、バックマージンをとる悪徳ガイドも存在する。大人しくしているとボッタクリに遭うという危機感もあるのだろう。
それから、中国人は商品の袋を勝手に開けると言われているが、それも中国ではニセモノが多いせいなのだ。買う前に中身を確認しなければ怖くて買えないだけなので、店側がサンプルをなるべくたくさん出すことで、解決する問題だと思う。
文化の違いとは言ったものの、中国人ももちろん郷に入れば郷に従わなければならない。禁煙エリアでタバコを吸う、列に割り込む、ところ構わずタンを吐く、大声で騒ぐなどの行為は慎むべきだ。だが、一方で受け入れる日本側もどうか寛大な心で見て欲しい。自分たちの物差しで見て、否定したり排斥したりしないでもらいたい。(翻訳・編集/NN)
●張石(ジャン・シー)
日本華字紙「中文導報」副編集長、記者。在日中国人や日中関係などについての記事を多く発表している。著書に小説「東京傷逝」「三姐弟」など。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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