<レコチャ広場>「隠し所得」がない中国人の大半は貧乏人

Record China    2010年9月14日(火) 18時43分

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10日、中国で貧富の差が社会問題化する中、「『陰性収入』がない中国人の大半は貧乏人」と題した記事がブログサイトに掲載され、注目を集めている。写真は南京の政府機関に張り出された「クリーンな政治を目指せ」と書かれた横断幕。

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2010年9月10日、中国で貧富の差が社会問題化する中、「『陰性収入』がない中国人の大半は貧乏人」と題した記事がブログサイト・網易博客に掲載され、注目を集めている。以下はその概略。

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「陰性収入」(=隠れた収入)という言葉が注目されたのは、国家統計局の調査官と中国経済改革研究基金会国民経済研究所の王小魯(ワン・シャオルー)副所長による「口げんか」がきっかけだ。王副所長によれば、08年の国家統計局による統計から漏れた「陰性収入」は9兆2600億元(約114兆円)。うち5兆4000億元(約66兆円)を「灰色収入」(贈り物や副業、賄賂など無申告の臨時収入)が占めた。同年の中国の国内総生産(GDP)は31兆4000億元(約388兆円)であるから、「灰色収入」はその17.2%の額面にのぼったことになる。

王副所長の指摘により、中国における不可思議な経済現象の謎が解けた。例えば、家1軒の値段が一般家庭の平均所得の10倍に上るにも関わらず、不動産ブームは過熱する一方だ。さらに、国の統計によると、上位20%の高所得家庭の年間平均可処分所得ですらわずか8万9000元(約110万円)なのに、今年の新車販売台数は1500万台を超える勢いだ。

一方で、中国人口の3分の2を占める農民に高額所得者はほとんどいない。要するに中国の金持ちの大半は都市在住者で、貧乏人の大半は農村在住者ということになる。なぜなら、農民の所得は「コメや野菜を作ってなんぼ」の世界。つまり、「陰性収入」などあり得ないのだ。では一体、中国の農村にはどれほどの貧困層が存在するのか?国は1500万人と発表しているが、世界銀行の統計によれば、その数は2億5400万人に上る。

王副所長は、3分の2近くの無申告の収入が上位10%の高所得家庭の懐に入っていったと指摘。同副所長によると、彼らの1人あたりの平均年収は9万7000元(約120万円)。反対に、最貧困家庭の下位10%は同1500元(約1万8000円)で、両者の差は65倍となる。これは、国の統計では23倍とされている。これでは低所得層はますます不満を募らせ、社会を不安定にさせるだろう。中国社会から貧富の差をなくすには、「陰性収入」の根絶が不可欠だ。(翻訳・編集/NN)

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