Record China 2010年9月17日(金) 15時33分
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16日、香港出身の政治学者、林泉忠氏は「尖閣問題が中日の『蜜月期』を早めに終わらせた」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は8月、ミャンマーに寄港した中国海軍第5護衛艦隊の駆逐艦「広州」。
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2010年9月16日、香港出身の政治学者、林泉忠氏は「尖閣問題が中日の『蜜月期』を早めに終わらせた」と題した記事を中国のブログサイト・鳳凰博報に発表した。以下はその内容。
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今回の尖閣問題では、日本が初めて「法に基づいて」中国人船長を逮捕し、中国側も異例の強硬姿勢を見せた。日中関係が転換期にある中、今回の紛争ではこれまで見られなかった新たな特徴も現れ、せっかく訪れた日中の「蜜月期」を早々に終わらせた。
日本は今回、08年7月に施行された「領海外国船舶航行法」を初めて適用し、領海内に「不法に」侵入した中国漁船を拿捕、船長を逮捕した。尖閣問題が民主党政権下で起きたのは今回が初めて。政権奪取から1年、民主党の「反米親中」路線は世論からも不評を買っており、ここで何としても強硬姿勢を示す必要もあった。一方の中国側も異例の反撃を見せた。反日機運を鎮めるためのいつもの手法は駆使しながらも、駐中国大使を深夜の時間帯を含めて5度も呼びつけ、抗議している。
実は民主党政権が誕生してから日中関係は久々の「蜜月期」を迎えていた。最初の「蜜月」は80年代。改革開放初期にあった中国は経済大国・日本を重要なパートナーと位置づけ、歴史問題についても「日本の庶民も軍国主義の被害者」などと抑えた姿勢を見せていた。ところが、90年代に入り、歴史教科書問題や小泉純一郎元首相の靖国参拝などが中国人のナショナリズムを刺激、長い冬の時代に突入した。
そして、民主党政権になりようやく2度目の春を迎える。当時の鳩山由紀夫首相が「友愛」精神のもと、歴史問題において自民党時代には成しえなかった譲歩をし、中国側の高い信頼を得た。ところが、その鳩山首相が普天間問題で退任。オバマ米大統領も今年から対中政策を深化させており、後任の菅直人首相は日中関係を改めて考え直さざるを得なくなった。そんな中、今回の事件が起こり、鳩山路線を引き継ぐ小沢一郎前幹事長も代表選で敗北したのである。
中国は先月、国内総生産(GDP)で初めて日本を抜いた。これは、日中の国力が歴史的な逆転を迎えたことを意味する。中国政府の強硬な態度も「中国はもう今までとは違う」ことをはっきり示す狙いがあるのかも知れない。これと同時に日本も台頭する中国への警戒心を露呈する形となった。今回の事件は、立場が逆転し転換期を迎えた両国関係を見直すきっかけになったともいえるだろう。(翻訳・編集/NN)
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