Record China 2010年10月16日(土) 12時19分
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中国・内モンゴル自治区で環境活動をする日本人に北京で出会った。日中間の衝突が多発するなか、信頼関係はどうすれば築けるだろうかと考えた。
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「もしもし、日本人が中国の軍事管理区域で撮影して拘束されたというニュースを見て、心配になり電話しました。カメラ好きだからいつも中国で写真を撮っていますが、これからは少し気をつけて下さいね。ほかの人が撮影していない場所では撮らないほうがいいですよ」。
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電話をかけているのは日本留学経験者の劉さん。北京出張中に彼と食事したのだが、帰りのタクシーの中、携帯電話で日本人逮捕のニュースを見て、すぐに北京滞在中の日本の友人に電話していた。「電話しておかないと心配です」劉さんはほっとした様子。「何も知らずに急に政治問題に巻き込まれたらかわいそうです」。
私は仕事を終えて北京空港から日本に戻る時、中国発の便は必ずライターを没収するため、喫煙室で設置されたライターを使ってたばこを吸っていた。そこに、緑色の制服を着た日本人が3人入ってきた。彼らもそのライターを使ったが、うまく火がつけられない。私は吸っていたたばこをその中の1人に渡した。その若者は私の行動に少し驚いたようだったが、それを受け取り、自分のたばこに火をつけた。そして英語で「Thank you」とお礼を言って、私にたばこを返した。
彼らの制服には「世界の沙漠を緑の大地に」と日本語で書いてある。私は日本語で話しかけた。「どちらに行かれたんですか?」その若者は私を見た後、一緒にいた年配の人に視線を送った。どうやら彼がリーダーのようだ。内モンゴル自治区からの帰りだという。「このややこしい政治問題の中、中国でいろいろ活動していただいて、中国人として本当に感謝します。日中両国はこれからどうなるんでしょうね」と私が言うと、「大丈夫でしょう。きっと何とか乗り越えますよ」と彼は言った。3人が喫煙室から出て行く時、リーダー格の男性と私は会釈して別れた。彼の目線の中に信頼を感じた。私は日本語で「お疲れ様です」と言った。
飛行機の中で考えた。日本と中国は信頼関係ができていないからこそ、問題がたびたび起こっているのだ。信頼関係はどうすれば築けるだろうか?在日中国人や中国で暮らす日本人が考えるべきかもしれないですね。(文・張明/中国最大の日本専門情報サイトrecordjapan.net所属)
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